雨宮編集長のコゴト@2014年10大ニュース|将棋情報局

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雨宮編集長のコゴト@2014年10大ニュース

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 もうすぐ合併号の作業が終わり、今年の仕事おさめになります。編集部は1週間の冬休みに入ります。ブログもこれが年内最後の更新です。定番ネタではありますが、2014年の将棋界10大ニュースをお届けします。
 こういう場ですから、自分にとってどれほど印象的だったか、という尺度で選んでいます。社会的話題性とか、歴史的意義とかは二の次です。そのあたりを割り引いてごらんください。
 
第1位 山田久美 25年ぶりタイトル挑戦
 倉敷藤花戦のトーナメントは、2014年の棋戦で最も荒れたトーナメントでした。次々とタイトル経験者が姿を消し、最後に勝ち残ったのが山田久美です。25年にわたってタイトル戦に出続けた人はいますが、25年ぶりって、なかなかできることではありません。久美さん、お見事でした。
 
第2位 糸谷哲郎新竜王誕生
 本音をいうと、タイトルをとったときよりも、挑戦者になったときのほうが驚きでした。一発勝負ならともかく、羽生善治に三番勝負で勝ち越すとは。これは藤井猛がやはり羽生に勝って挑戦者になったときの驚きに近いものでした。羽生には2年連続でNHK杯決勝で敗れたことがあり、挑決前には「その借りを返したい」と語りました。その言や、よし! このセリフが強く印象に残っています。
 
第3位 里見香奈休場
 今年残念だったことランキングなら、迷わず1位です。でも、本人が休むと決めたのですから、その決断を尊重しましょう。将棋界にはシーズンオフがありませんから、崩した体調をじっくり整えるには休場しかありません。年明けからの女流棋戦復帰は決まりましたが、三段リーグはまだ目処がたっていません。将棋大好き娘が楽しそうに将棋を指す姿を待っています。
 
第4位 羽生善治 通算1300勝
 記録のすごさというよりも、「どうせ通過点」という意識がどうしても先に立ってしまい、すごさを実感しにくくなってしまっていることに気がつき、それが自分にとって驚きでした。
 
第5位 谷川浩司 紫綬褒章受章
 褒章とはもっと高齢の人が受けるもの、というイメージがありました。実際にはそんなことはないのですが。だから、一報を聞いたときはかなり驚きました。自分と同世代の人が…。どんな過程で選ばれるのか分かりませんが、褒賞理由の中に「光速の寄せ」を見つけたときは、なんだかうれしくなりました。
 
第6位 静岡でのA級最終戦で17時間の死闘
 みなさんご存知の三浦-久保戦です。素晴らしい熱戦でした。以下は完全に内輪の事情です。自分は最後の数時間は自宅でテレビ観戦していました。この日は金曜日。翌日の土曜日には朝から編集作業をして、午後の印刷に間に合わせなければなりません。対局が長引けば長引くほど、執筆や編集にかけられる時間は少なくなります。自分はいつもより早起きして編集・校正をするお役目なので、実は早く寝たほうがいいのです。しかし、あと30分で寝よう、あと15分で、などとやっているうちに、結局最後まで見てしまいました。そして、あんなものを見ていたらすぐには寝付けません。仮眠2時間。それが許された時間でした。
 
第7位 今泉健司さん プロ編入試験合格
 もっと上位でもいいネタですが、実は合格そのものにはまったく驚きはなく、この順位にとどまりました。受験資格が得られる人なら、合格は難しくないと思っていましたので。もちろん、あきらめずに挑戦を続けた今泉さんには、心から敬意を表します。これからもたいへんですが、頑張ってください。
 
第8位 電王戦 プロ棋士チームまたも敗れる
 これも結果自体に驚きはなかったので、下位になってしまいました。イベントとしての仕掛け、演出のランキングなら、ダントツの1位です。今から楽しみなのが「リアル車将棋」。いったいどんな見せ方をしてくれるのでしょうか。
 
第9位 石橋幸緒引退
 いろいろありましたね。自分も当事者の一員ですから、感慨深いニュースでした。
 
第10位 週刊将棋創刊30周年
 創刊に携わり、長く編集部に在籍した先輩が引退しました。60歳での定年退職後も再雇用制度を利用して仕事を続けていただき、65歳での完全引退です。アルバイトのときから多くのことを教わりました。この数年は、ひと回りも年下の自分をたててくれました。この先輩との出会いがなければ、自分が編集長になることはなかったでしょう。おつかれさまでした。ありがとうございました。
 
いかがでしたでしょうか。
それではみなさま、よいお年をお迎えください。
2015年も週刊将棋をよろしくお願いします。
 

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