下村記者の棋楽にいこう 第45手 新潟紀行?|将棋情報局

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下村記者の棋楽にいこう 第45手 新潟紀行?

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中   みなさんこんにちは。週刊将棋の下村です。世間は桜が咲き誇りすっかり旧聞になってしまいましたが、新潟県出張の続きです。

●3月12日(木)
  本来ならば王将戦第5局が始まるこの日の朝でしたが、対局者ご一行はまだ新潟港にいました。天気は前日から変わったような…変わらないような…相変わらずはっきりしません。天候の回復は微妙な状況でしたが、なんと状況は好転したのです。幸運にも運航再開しました。そして、朝9時台のジェットフォイルに乗り関係者一同は1日遅れの出航です。この日に渡れなかったらいよいよ対局そのものもピンチでしたが、船は大きく揺れながらも11時前にはなんとか無事に佐渡島に着きました。


  それでも佐渡フェリーターミナルに着くなり、地元の方々の熱い歓迎を受けたのは嬉しかったですね。対局を心待ちにしていたのがよく分かります。本来ならばその様子を筆者は写真におさめなければならないところでしたが、あいにく泊まる旅館に先送りしてしまったために取りに行かねばなりません。痛い失敗でしたが、ネット中継の銀杏記者に撮ってもらった写真をいただき助かりました。ありがとうございました。紙面では何点か使わせてもらっています。筆者はとりあえずスマホで撮影。こうして下写真のようにブログ更新用となりました。


  対局は昼食後の13時開始です。対局場がレストランなので移動の手間も省けます。おそらく佐渡の海の幸を堪能したことでしょう。その間に筆者は抜け出して旅館に直行、ようやくカメラを手に再び現場に戻りました。「両津港海鮮横丁・きん亭」は、フェリー乗り場に隣接した海鮮レストランです。店内がそのまま控室となったのは、いつものタイトル戦と違い新鮮でした。
  とはいっても対局室の「きん亭」は奥にある予約制の立派な和室。「きん」とはおそらくトキの名前でしょうか。畳のヘリにはしっかりとトキの刺繍があしらわれておりました。持ち時間を1時間減らして8時間の対局でしたが、始まってしまえばいつもと同じような進行でした。


●3月13日(金)
  対局2日目です。外は雨が降ったり、雪に変わったり、晴れ間が見えたりでクルクルと変化します。盤上は渡辺王将が終始攻めている展開で、押しているようにも見えましたが、実際のところ郷田九段が余していたようでした。ところが土壇場でしのいで反撃に転じる順を逃してしまい逆転負け。結果的に今シリーズは終盤の劇的なドラマが多い七番勝負になりました。
  終局後は打ち上げに参加させてもらいました。金曜夜のタイトル戦といえば週将記者にとっては試練の時間帯。翌朝までに原稿を仕上げねばならないからです。楽しみたいのはヤマヤマですが、お酒はほどほどにして先に失礼させていただきました。関係者の皆様お世話になりました。旅館に戻って翌朝までが勝負所でしたが、明け方には無事に原稿を完成させました。


●3月14日(土)
 原稿を書き上げた朝は心地よい疲労感でいっぱいです。1週間も新潟県に滞在していたこともありムリもありません。旅館からフェリーターミナルに到着すると、対局者ご一行様もいました。どうやらジェットフォイルで新潟港に向かうようで1時間程度で着きます。筆者と将棋世界の鈴木記者は経費節減ということもあり、のんびりカーフェリーで2時間半の船旅です。いろいろあった新潟出張でしたが、思い出深い1週間になりました。(完)

 

 

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