雨宮編集長のコゴト@第74期順位戦|将棋情報局

将棋情報局

雨宮編集長のコゴト@第74期順位戦

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
6月から始まる第74期順位戦の組み合わせ抽選が14日に行われ、各クラスのリーグ表が将棋連盟のホームページで公開されている。すでに昇降級予想をしながらワクワクしているファンもいることだろう。
週刊将棋でも開幕前に展望特集を予定しているので、記者の予想を楽しみにしていただきたい。
まずはリーグ表を見た感想を書いておこう。

A級
順位1位に羽生善治が入るのか、行方尚史が入るのかで、ずいぶんと眺めは変わるだろう。現時点では40代の深浦康市、郷田真隆、森内俊之、佐藤康光が、順位5位から8位に並んでいるのが目を引く。特に元名人の森内と佐藤が7位と8位に沈んでいる表を見ると、時の流れを感じずにはいられない。
ある時期のA級は挑戦権争いをするメンバーと残留争いをするメンバーに分かれ、それをA級1組とA級2組などと呼んでいた。森内と佐藤は、もちろん1組のほうだった。
最終戦は2月27日(土)とのこと。一斉対局で行われるようになってから最終戦が2月になるのは、おそらく初めてのことだ。

B級1組
阿久津主税、松尾歩、山崎隆之、橋本崇載が2位から5位に並ぶ。みな30代になったが、筆者の分類では若手のままだ。40代に押さえつけられ、20代に突き上げられ、中間管理職のようなポジションにいる。早く結果を出さないと、くたびれ中年になっちゃうぞ。
それにしても、10位に谷川浩司、11位に丸山忠久。ここでも時の流れは厳しい。

B級2組
このクラスから降級点システムになる。A級とB1は総当りだから、リーグ戦としては誠に分かりやすい。真の順位戦マニアを目指すなら、このクラスこそ注目すべきなのだ。
糸谷哲郎がとどまり、菅井竜也と澤田真吾が上がってきた。きっとこの3人が昇級候補に名を連ねるのだろう。
とはいえ、若手の通過点というほど甘いクラスではなく、青野照市が中段の12位にいるところからして、このクラスのベテランはまだまだあなどれない。

C級1組
若手とベテランの交差点……
このクラスに降級してきたベテランは、さすがに衰えを隠せない。つぶし合いを抜け出した若手が昇っていくクラスなのだろう。
それにしても34人で昇級2人とは、なんと厳しい競争率か。
かつて屋敷伸之が14期いた。2期目以降はつねにひと桁順位にいた。8-2が4回、7-3が6回。よく腐らずに脱出できたものだ。

C級2組
47人……。この対戦するのは10人。はたしてこれがリーグ戦といえるのだろうか。このクラスはある種の理不尽さも含めて、見つめなければならない。
見どころはたっぷりある。降級や引退に関わるドラマがあり、新人の活躍と挫折がある。
そして30代の中堅にとっては、このクラスの「主」になる前に抜け出せるかどうかの勝負がある。前期、横山泰明の全勝昇級は明るい話題だった。
気になる30代は、佐藤和俊、村中秀史、佐藤紳哉、西尾明といったところか。今期はこのうちの誰かがいきそうな気もする。
 
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
将棋情報局では、お得なキャンペーンや新着コンテンツの情報をお届けしています。

著者