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マイナビ女子オープンに寄せて (小川の書籍レポート 第8回)

 第6期マイナビ女子オープンは里見香奈女流四冠と鈴木環那女流二段が決勝に進出した。2人とも当棋戦の決勝進出は初めてで、フレッシュな組み合わせとなった。挑戦者決定戦、上田初美女王との五番勝負とも大いに盛り上がることだろう。

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 それはさておき、LPSA、将棋連盟が相次いで当棋戦に関する記者会見を行った。第6期から私は契約担当ではなく、経緯を説明することはできないが、両団体の女流を公平に応援してきたという自負がある。また部下である将棋世界や週刊将棋の編集部員にもその考えは浸透していると思う。

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 さて話は変わるが、昨年9月、マイナビ将棋部の例会に女流棋士をお呼びしようという話になった。思い付いたのが急だったこともあって、連盟女流の若手どころの都合が合わず、LPSAの渡部愛さんにお願いすることになった。言い出したのは部長の国沢(将棋世界副編集長)だが、私自身、渡部さんの実力がどんなものか気になっていたので、普段行かない例会にいそいそと顔を出した。

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 渡部さんはチャレンジマッチ、一斉予選で顔見知り。とにかく対局態度が立派で、「LPSAで最もプロらしい女流」と石橋さんに話して苦笑いされたこともある。
 指導対局といっても、実は平手のガチンコ勝負。国沢が討ち取られ、私と決勝戦を行うこととなった。終盤、詰まし損ねて逆転負け。
 打ち上げの食事の席で、彼女から言われた。「石橋さんから小川さんと国沢さんにだけは負けないように、と言われてきました」。私は本当は勝って、「実力を付ければみんながプロと認めてくれる。それが勝負の世界だよ」と言いたかったのだが、仕方なくうなだれていた。

 この他愛ない文章で全国の将棋ファンが安心してくれればと思った次第である。

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(株式会社 マイナビ 小川明久)


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