自分の「一瞬」と被写体の「一瞬」を重ねる　～将棋世界編集部渡辺のちょっと棋分転換♪～　＃６

2014.06.27

先日、写真家の中野英伴さんが亡くなられました。
英伴さんは将棋界で長く活躍され、大山康晴賞も受賞されています。
もちろん、将棋世界誌でも大変お世話になりました。

英伴さんとは、直接お話ししたり仕事をしたことはほとんどありません。

ただ、少し前にお手紙を頂いたことがあります。

英伴さんが受賞した、３年前の第18回大山賞授賞式。

そのとき私はたまたま会場におり、英伴さんの受賞のスピーチを聞いていました。

気持ちがこもっていてとても素晴らしく、大げさではなく目頭が熱くなりました。

そのことを将棋世界の当時の編集後記に書いたところ、

それに目を通された英伴さんご本人から、お礼の言葉を頂戴したのでした。

わざわざ気を使っていただき、本当に恐縮してしまいましたが、

英伴さんの写真に対する想い、被写体への愛情や尊敬の念に

少しでも触れることができ、この手紙は今でも私の宝物です。

英伴さんのように撮るのは一生無理かもしれませんが、少しでも近づけるよう、

気を抜くことなく、一枚一枚を撮っていきたいと思っています。

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