将棋情報局

新刊案内「週刊将棋30年史」 ~これぞ悪魔の一着、光速の寄せ・兄版~

こんにちは。
小学生の算数「差集め算」に完全に打ちのめされた編集部の島田です。

今日も元気に新刊案内いきます。最近更新頻度が落ちているとのお叱りを受けています。そんなときは頑張れ、島田。すごいぞ島田と唱えてください。褒められると伸びるタイプです。

それはさておき今日の新刊案内。
まずは何も言わずに下の図を見てください。





居飛車対振り飛車の対抗形の終盤戦です。

先手は龍と角で攻められていて今△7六歩と指されたところ。▲同銀か▲同龍か、どっちも嫌な感じですが、みなさんならどうしますか?


悩ましい場面ですが、実戦で先手の指した手は▲同銀でも▲同龍でもなく、なんとビックリの▲9四歩!!




じっと!!

まじか!!

王手で、タダで銀を取られる手を放置するとはまじビックリ。私には一生指せない手です。

しかもここからの収束も鮮やか。
▲9四歩以下、
△9二歩▲9三銀!△同桂▲同歩成△同歩▲7六龍△7五歩▲9三香成△同香 ▲9四桂△同香▲9一角!!まで先手の勝ち。





図から△9一同玉の一手に▲9三銀で必至です。

つ、つえー。まじつえー。
▲9四歩と取り込んだときに当然最終手▲9一角まで見えていたんでしょうね。

最初の図から先手陣はまったく手付かずで一瞬で寄せ切ってしまいました。

さすが谷川先生。


・・・と、思うじゃないですか。

でもこの先手の「谷川」は谷川浩司九段ではありません!(え!?まじ?)

谷川俊昭アマです!!

そうです、谷川九段のお兄様です。

弟譲り(?)の驚異的な終盤力で、プロ棋士を撃破、特に最終盤で見せる端攻めは「悪魔の一着」として恐れられたのでございます。




と、ここまで書いたところで今日紹介したかったのはこちらの書籍です。





週刊将棋30年史。本書は今年の3月30日をもって休刊となった週刊将棋の歴史を人気企画で振り返るものです。

特に今回は「アマプロ平手戦・対コンピュータ将棋編」と題して、アマプロ戦とアマCOM戦を取り上げています。

紹介した谷川俊昭アマVS武者野勝巳五段の対局は第3回週将アマプロ平手戦の五段戦第1局のものです。

五段戦ってなに?と思いましたね?

週将アマプロ平手戦には独特のルールがありまして、まずはアマが四段に挑戦して、四段に勝つと五段、五段に勝つと六段・・・というようにドンドン相手の段位が上がっていく仕組みになっています。

第2回週将アマプロ平手戦では小林アマが四段から七段までを連破してついにA級八段の南先生を引きずり出し、週刊将棋史上最大の盛り上がりを見せました。

テレビ局も数社取材にきたそうで、対局室は異様な緊張感だったとか。週刊将棋最終号に掲載された羽生先生のインタビューにも、「(南先生が)負けたらどうなっていたんでしょうね」と書いてありました。実際小林アマが指せそうな局面もあったんですが・・・、その辺は書籍で確認してください。

私は週刊将棋30年の歴史の中の後半の15年くらいしか知りません。みなさんはどうですか?

最初のころは週刊将棋が一番早い情報でしたので、一面に「羽生」の名前があるか「森内」の名前があるか、おそるおそる見ていました。懐かしい思い出です。

今回書籍を作って、記事を読んでみて、私が知る前の週刊将棋の当時の「熱量」を感じることができました。昔の自戦記や観戦記は熱いし、面白いものが多いです。
アマゾンのレビューにも書いてありましたが、本書は若き日の羽生先生や森内先生や村山先生がアマチュアと真剣勝負するところも面白いんですが、一番の魅力は観戦記でしょう。

私のオススメは第1回週将アマプロ平手戦四段戦第3局▲日浦四段―△大木アマの湯川恵子さんの観戦記です。将棋の解説もしっかりやりつつ、ユーモアもあって、大木アマの独特の人柄が独特すぎて最高です。

30年の歴史が詰まった分厚い本ですが、ゴールデンウィークのお供にぜひどうぞ。

それではみなさん、今週もよい週末将棋ライフを!!

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