2016.07.21
新刊案内「将棋・B級戦法の達人」 ~対四間飛車の秘策、右四間端棒銀~
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
こんにちは。トライボーディアンの告知の準備に余念がない編集部の島田です。
ご存知の通り、今年はマイナビ女子オープン一斉予選の日にトライボーディアン選手権はないです。秋にやります(と、情報を小出しにしてみる)。
さて、本日も元気に新刊案内いきます。紹介いたしますのは7月27日発売予定の新刊「将棋・B級戦法の達人」です。
本書は、知名度はB級、破壊力はA級の使えるマイナー戦法を集めた週刊将棋編「B級戦法の達人プラス」と同じく週刊将棋編の「役に立つ将棋の格言99」の2冊を合わせて文庫にしたものです。
定跡を覚えたくない、あるいは私と同じように覚えられない人にぜひオススメしたい1冊といえます。
今日はこの本で解説されているB級戦法の中から一つ、私的に面白いと思った「右四間端棒銀」を紹介したいと思います。
右四間端棒銀とは対四間飛車用のB級戦法です。四間飛車に対していつも居飛穴ばかり指していてつまらないなー、たまには少し変わったこともしないなーという人、あるいは格上の人に四間飛車を使われた際にはぜひこの戦法を炸裂させてほしいと思います。
では、早速戦法の紹介にいきましょう。
何も聞かずに次の図を見てください。
四間飛車に対して右四間を使うとまぁこうなるかな、という局面です。ここまでは普通ですが、ここからが「右四間端棒銀」の真骨頂。
▲7八銀!△8二玉▲7七銀!!△7二銀▲7九玉!!と進めます。
なぬ!?
まじか!
銀と角と玉のアンバランス感が半端ないです。
この時点で相手の四間飛車党は思うでしょう、「さてはこいつ、将棋知らないな」と。そう思わせて相手を油断させるのもB級戦法の魅力であり、大きな武器でもあります。
とはいえ、ここからどうすんのよ、って話です。後手は△5二金左としますが、そこで▲8六銀!が眼目の一手。
えっ!?そっち??むしろチッソー(ソウズの7)?
気づいたときにはもう遅い。以下△5四銀に▲9五歩△同歩▲同銀△同香▲同香△9三歩▲9九香と端から猛攻を仕掛けます。
とはいえとはいえ、ここで△9二銀と受けられると二の矢がないように見えます、よね?
しかぁし!!ここで全ての謎が明らかになるのです。
▲6六角!△6四歩▲9八飛!!!
あちょーーーーーーーー!!!
ロングスパンであちょーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!
端に大砲二つがロックオン。これで次の▲9三香成を受けるすべがありません。
玉を7九に引いたこと、右金を4九の位置で保留したこと。よく見ると最初からこの端への集中砲火を目論んで駒組みを進めていたことが分かります。
相手の四間飛車党、ここに至っては油断したことを後悔してもあとの祭り。むしろあとの血祭り。一方的に攻め倒されて負ける運命が待つばかりです。
初見でこの狙いを見抜けるアマチュアは相当いないでしょうから、この「右四間端棒銀」、一発勝負ならかなり有力な戦法とみました。
早速将棋クエストで試してみたいと思います。
と、いうわけで本書にはこういった一風変わった戦法がたくさん紹介されています。読んでいただければ必ずや使えそうだな、面白そうだなという戦法が見つかるはずです。
秘密兵器としてぜひ皆さんの戦法ラインナップに加えてやってください。
発売は来週水曜です。お楽しみに。
ではでは。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
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→7月のアンケートはこちら!!
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今日はこの本で解説されているB級戦法の中から一つ、私的に面白いと思った「右四間端棒銀」を紹介したいと思います。
右四間端棒銀とは対四間飛車用のB級戦法です。四間飛車に対していつも居飛穴ばかり指していてつまらないなー、たまには少し変わったこともしないなーという人、あるいは格上の人に四間飛車を使われた際にはぜひこの戦法を炸裂させてほしいと思います。
では、早速戦法の紹介にいきましょう。
何も聞かずに次の図を見てください。
四間飛車に対して右四間を使うとまぁこうなるかな、という局面です。ここまでは普通ですが、ここからが「右四間端棒銀」の真骨頂。
▲7八銀!△8二玉▲7七銀!!△7二銀▲7九玉!!と進めます。
なぬ!?
まじか!
銀と角と玉のアンバランス感が半端ないです。
この時点で相手の四間飛車党は思うでしょう、「さてはこいつ、将棋知らないな」と。そう思わせて相手を油断させるのもB級戦法の魅力であり、大きな武器でもあります。
とはいえ、ここからどうすんのよ、って話です。後手は△5二金左としますが、そこで▲8六銀!が眼目の一手。
えっ!?そっち??むしろチッソー(ソウズの7)?
気づいたときにはもう遅い。以下△5四銀に▲9五歩△同歩▲同銀△同香▲同香△9三歩▲9九香と端から猛攻を仕掛けます。
とはいえとはいえ、ここで△9二銀と受けられると二の矢がないように見えます、よね?
しかぁし!!ここで全ての謎が明らかになるのです。
▲6六角!△6四歩▲9八飛!!!
あちょーーーーーーーー!!!
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玉を7九に引いたこと、右金を4九の位置で保留したこと。よく見ると最初からこの端への集中砲火を目論んで駒組みを進めていたことが分かります。
相手の四間飛車党、ここに至っては油断したことを後悔してもあとの祭り。むしろあとの血祭り。一方的に攻め倒されて負ける運命が待つばかりです。
初見でこの狙いを見抜けるアマチュアは相当いないでしょうから、この「右四間端棒銀」、一発勝負ならかなり有力な戦法とみました。
早速将棋クエストで試してみたいと思います。
と、いうわけで本書にはこういった一風変わった戦法がたくさん紹介されています。読んでいただければ必ずや使えそうだな、面白そうだなという戦法が見つかるはずです。
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