2016.09.02
新刊案内「矢倉で勝つための７つの鉄則と16の心得」～右四間には受けつぶしを狙え～
お得で気軽に参加できる将棋大会『第６回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催！ エントリー受付中
みなさんこんにちは。
最近ざるそばにどれだけわさびを投入できるかにチャレンジしている編集部の島田です。
暑い日が続きますが、今日も元気に新刊案内いきます。本日ご紹介しますのは９月13日発売予定の佐藤慎一先生の新刊「矢倉で勝つための７つの鉄則と16の心得」です。
これは将棋の各戦法において、定跡手順よりも指す上での考え方を教える「将棋の考え方シリーズ」の矢倉編です。書いていただいたのは今回が初の戦術書執筆となる佐藤慎一先生。
実は私は「第２回電王戦のすべて」という本で佐藤先生とお仕事をさせていただいたことがあります。そのとき「文章がめちゃくちゃうまい」ということが分かっておりました。
矢倉は「組めたら初段」といわれるほど難しく、覚えることの多い戦法で、しかも最近はいろいろな形がでてきてカオスな感じになっています。しかし、佐藤先生ならばそこを分かりやすくまとめてくれるはず、と思っておりました。そして本書は私が期待していた以上の素晴らしいものになりました。
佐藤先生のまえがきにも書いてありますが、矢倉を指すためには棒銀、右四間、矢倉中飛車、急戦矢倉、スズメ刺し、△５三銀右急戦、陽動振り飛車などの相手の変化球にまがりなりにもすべて対応できなければいけません。
だからこそ（無事に）組めたら初段と言われるんですね。
これだけ聞くと矢倉は大変だーと思うかもしれませんが、本書にはその対応が全部書いてあるのでご安心ください。しかも組み終わったあとの指し方や終盤の基本手筋まで紹介されています。
今日は本書の７つの鉄則と16の心得のうちの「心得２ 右四間飛車には受けつぶしを狙え」を紹介したいと思います。
矢倉をやるなら対右四間は避けて通れないところ。破壊力バツグンの右四間に悩まされている人も多いのではないでしょうか？かくいう私もその一人なんですが。。。
早速書籍をチラ見してみましょう。
あー怖い。見ただけで怖い。後手は６筋に全兵力を集中させてます。しかも△３一玉型で△５一金とくっついた形がめちゃめちゃ堅いんですよね。この展開で何度ボコボコにされたことか･･･。
ここから▲６五同歩△８八角成▲同玉△４四角が第１のポイントの局面。
この王手に対して▲６六銀は最悪で△６五銀で右四間の餌食になります。また、▲７七角も△６五桂▲４四角△５七桂成（下図）で悲しいくらい駒損します。
正解は▲６六銀でも▲７七角でもなく、▲９八玉（下図）。そっと端に寄るのが大事な手です。
これでひと安心、と言いたいところですが、以下も油断ならない手順が続きます。△６五銀▲６六歩に△同銀！と突っ込んでくる手があります。
ここから▲６六同銀△同角▲同金△同飛▲６七銀△６一飛、ここが今日のブログで私が紹介したかった局面です。
後手から次に△６六歩～△６七銀みたいな単純な攻めが見えています。対して先手は歩切れで受け方が難しそうです。
一見▲５五角が６六に利かせつつ桂香両取りでものすごく味のいい手に見えますが、実はそれは後手の罠。△６六歩！！が炸裂します。
あちょーー！！
焦点にあちょーーーーー！！
▲同角は△同飛～△３九角。
▲同銀は△４四銀▲７三角成△６六飛で一瞬で先手負けになります。
えっ！？▲５五角で受からないのにどうやって受けるの？？持ち駒角しか持ってませんけど？ゆとりですけど？･･･と、思いましたね？？
ここで目からウロコを通り越して目からマグロのめちゃめちゃいい受けがあるんです。
それが▲８八角！！
あちょーーー！！
自陣からあちょーーーーーー！！
そうなんです。８八に打つのがいい手なんです。今度△６六歩には▲同銀で何の問題もありません。後手は△４四歩と止めるくらいですが▲７二角△７一飛▲８三角成で先手不敗の態勢。見事に右四間の受けつぶしに成功しました。
ああ素晴らしい。これで安心して眠れます。
今回は右四間への対応を紹介しましたが、本書には棒銀、矢倉中飛車、急戦矢倉、スズメ刺し、△５三銀右急戦、陽動振り飛車の受け方も書いてあります。最新の△４五歩反発型も入ってますし、「▲４一銀と引っ掛けろ」「終盤のスピード勝負は▲２四桂」といった終盤の心得も載ってます。これを読めば矢倉は完璧です。
発売は９月13日です。どうぞお見逃しなく！
それでは皆さん、今週もよい週末将棋ライフを！！
最近ざるそばにどれだけわさびを投入できるかにチャレンジしている編集部の島田です。
暑い日が続きますが、今日も元気に新刊案内いきます。本日ご紹介しますのは９月13日発売予定の佐藤慎一先生の新刊「矢倉で勝つための７つの鉄則と16の心得」です。
これは将棋の各戦法において、定跡手順よりも指す上での考え方を教える「将棋の考え方シリーズ」の矢倉編です。書いていただいたのは今回が初の戦術書執筆となる佐藤慎一先生。
実は私は「第２回電王戦のすべて」という本で佐藤先生とお仕事をさせていただいたことがあります。そのとき「文章がめちゃくちゃうまい」ということが分かっておりました。
矢倉は「組めたら初段」といわれるほど難しく、覚えることの多い戦法で、しかも最近はいろいろな形がでてきてカオスな感じになっています。しかし、佐藤先生ならばそこを分かりやすくまとめてくれるはず、と思っておりました。そして本書は私が期待していた以上の素晴らしいものになりました。
佐藤先生のまえがきにも書いてありますが、矢倉を指すためには棒銀、右四間、矢倉中飛車、急戦矢倉、スズメ刺し、△５三銀右急戦、陽動振り飛車などの相手の変化球にまがりなりにもすべて対応できなければいけません。
だからこそ（無事に）組めたら初段と言われるんですね。
これだけ聞くと矢倉は大変だーと思うかもしれませんが、本書にはその対応が全部書いてあるのでご安心ください。しかも組み終わったあとの指し方や終盤の基本手筋まで紹介されています。
今日は本書の７つの鉄則と16の心得のうちの「心得２ 右四間飛車には受けつぶしを狙え」を紹介したいと思います。
矢倉をやるなら対右四間は避けて通れないところ。破壊力バツグンの右四間に悩まされている人も多いのではないでしょうか？かくいう私もその一人なんですが。。。
早速書籍をチラ見してみましょう。
あー怖い。見ただけで怖い。後手は６筋に全兵力を集中させてます。しかも△３一玉型で△５一金とくっついた形がめちゃめちゃ堅いんですよね。この展開で何度ボコボコにされたことか･･･。
ここから▲６五同歩△８八角成▲同玉△４四角が第１のポイントの局面。
この王手に対して▲６六銀は最悪で△６五銀で右四間の餌食になります。また、▲７七角も△６五桂▲４四角△５七桂成（下図）で悲しいくらい駒損します。
正解は▲６六銀でも▲７七角でもなく、▲９八玉（下図）。そっと端に寄るのが大事な手です。
これでひと安心、と言いたいところですが、以下も油断ならない手順が続きます。△６五銀▲６六歩に△同銀！と突っ込んでくる手があります。
ここから▲６六同銀△同角▲同金△同飛▲６七銀△６一飛、ここが今日のブログで私が紹介したかった局面です。
後手から次に△６六歩～△６七銀みたいな単純な攻めが見えています。対して先手は歩切れで受け方が難しそうです。
一見▲５五角が６六に利かせつつ桂香両取りでものすごく味のいい手に見えますが、実はそれは後手の罠。△６六歩！！が炸裂します。
あちょーー！！
焦点にあちょーーーーー！！
▲同角は△同飛～△３九角。
▲同銀は△４四銀▲７三角成△６六飛で一瞬で先手負けになります。
えっ！？▲５五角で受からないのにどうやって受けるの？？持ち駒角しか持ってませんけど？ゆとりですけど？･･･と、思いましたね？？
ここで目からウロコを通り越して目からマグロのめちゃめちゃいい受けがあるんです。
それが▲８八角！！
あちょーーー！！
自陣からあちょーーーーーー！！
そうなんです。８八に打つのがいい手なんです。今度△６六歩には▲同銀で何の問題もありません。後手は△４四歩と止めるくらいですが▲７二角△７一飛▲８三角成で先手不敗の態勢。見事に右四間の受けつぶしに成功しました。
ああ素晴らしい。これで安心して眠れます。
今回は右四間への対応を紹介しましたが、本書には棒銀、矢倉中飛車、急戦矢倉、スズメ刺し、△５三銀右急戦、陽動振り飛車の受け方も書いてあります。最新の△４五歩反発型も入ってますし、「▲４一銀と引っ掛けろ」「終盤のスピード勝負は▲２四桂」といった終盤の心得も載ってます。これを読めば矢倉は完璧です。
発売は９月13日です。どうぞお見逃しなく！
それでは皆さん、今週もよい週末将棋ライフを！！
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