2016.11.15
新刊案内「格言・用語で覚える 居飛車の基本手筋」 ~堅いなぁ、片倉小十郎やなぁ~
こんにちは。
最近久しぶりに上野動物園に行ったのですが、この年になって改めてゾウの大きさに感動した編集部の島田です。
今日もキリンのように首を長くして待っていた(はずの)全国800万人の将棋ファンの皆様に向けて新刊案内いきます。本日紹介するのは明日16日に発売が迫った神崎健二八段の新刊「格言・用語で覚える 居飛車の基本手筋」です。
本書はその名の通り居飛車の基本手筋がたくさん紹介された本です。矢倉、角換わり、横歩取り、相掛かり、といった相居飛車の将棋には知っておくと役に立つ手筋がいっぱいあって、手筋を知っているかどうかが勝敗を分けることも珍しくありません。本書は数ある手筋の中でも実戦によく現れるものを100個以上、例題を交えて紹介したものでございます。素晴らしいです。もうこりゃ買うしかないです。
本書を語る上で大事なポイントはタイトルにもある「格言・用語で覚える」というところ。ただ手筋を並べただけじゃなかなか覚えられません。そこで本書では手筋を覚えやすいように格言や用語が散りばめられています。格言はこんな感じです。
「と金は金と同じで金以上」
「下段の香に力あり」
「角筋には玉を囲うな」
「飛車の横利き受けに強し」
皆さん、全部知ってましたか?正直私は「飛車の横利き受けに強し」というのは知りませんでした。言われてみるとなるほどです。
用語というのは継ぎ歩、垂れ歩、合わせの歩、焦点の歩といった手筋の名前ですね。こういう名前が付いているおかげでどれだけ手筋が理解しやすくなっているか。街の巨匠に今日も感謝です。本書には神崎八段命名の「足場の歩」という手筋も出てきます。
さて、話が長くなってしまいました。そろそろ中身を拝見、ということで、今日は本書に収録された例題から3問ほど出題してみようと思います。
1問でも解けなかった人はぜひ本書を購入して解答を確認してください。
全問解けたという人はぜひ本書を購入して他の問題に挑戦してください。
それでは第1問、いってみましょう!
お!これはあの有名問題?と思ったあなたは手筋通。でもよく見てください。有名問題は持ち駒歩2枚ですが、この問題は持ち駒桂1枚・・・。桂だけでどうしろっちゅうねん!っと、思いますよね?でもこれは有名問題の応用なんです。はい、もうわかりましたね?
続いて第2問。今度は受けの手筋を見てみましょう。
今打たれた△8七歩も手筋です。玉の逃げ道をふさぐ好手で次に△5八とと寄る手が詰めろになってます。かといって▲8七同金は形が乱れますし、この場合は△4九角と両取りに打たれてお陀仏です。
困ったようですがここで受けの好手筋があります。その次の一手で先手玉が見違えるような堅陣に生まれ変わる魔法のような手筋で、書籍にはこの堅陣を見た相手が思わず
「堅いなぁ。片倉小十郎やなぁ」とつぶやいてしまう、と書いてあります。
ってかそもそも片倉小十郎って誰やねん!って話なんですが、もし知っている人がいたら私から「戦国時代通三段」の免状をテレパシーでお送りします。
申し遅れましたが、本書には随所にこういう縁台将棋でオジサン達の口から飛び出すような面白いセリフがちりばめられています。楽しくすいすい読めるのも本書の大きな魅力です。
さて、泣いても笑っても次が最終問題です!(唐突)
図面の対局者のところを見れば分かる通り、本問は神崎先生と村山聖先生の実戦からの出題です。ここで▲7一角成と逃げているようではもちろんいけません。ここで、指した瞬間「手筋だわ―」と思わず言いたくなる、いい一手があるんです。
こういう手を指して勝てればきっと気持ちいいんだろうな、と夢見る今日このごろ。私も本書を熟読して手筋マスターを目指します。
今日紹介した3問が全部分かった!という方は例によってsoft@mynavi.jpまでご連絡ください。
全問正解者には私から片倉小十郎人形を気が向いたらお送りします。
と、いうわけですぐに役に立つ基本手筋が満載の本書は明日発売です。格言・用語・ユーモアもたっぷり入った一冊、ぜひお近くの書店(ネット書店、電子書籍もOK)でゲットしてください。
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