大変な功績  名人 羽生善治|将棋情報局

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大変な功績  名人 羽生善治

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 対局日誌で有名な河口先生の訃報を聞いて大変に驚きました。お会いした時はいつも元気そうに楽しく話されていたので今でも信じられません。
小学生の時に将棋を覚えてから、河口先生の「対局日誌」を読むのは楽しみの一つでした。当時は当然ながら中継もないので、対局がどのように行われているか知る由もなく、その臨場感溢れる描写は棋士の姿、葛藤、迫力を余すことなく伝えてくれる稀有な存在でした。自分も棋士になり、対局室に入れるようなってから、ペンネームで書かれていたのが河口先生だと知りました。
また、その取材は恐ろしく手間暇がかかっていることを知りました。対局は当然ながら深夜まであり、そこからまたつきあいで出かける。その場の何気ない一言が1局のすべてを物語っていたりもします。そして、河口先生はお酒を一滴も飲めないと知った時も驚きでした。
また、控室での毒舌(?)の会話はいつも周囲を賑やかにしていました。私はC級1組の時に同じクラスで対局室が近くになることが多かったのですが、東京「将棋会館」で行われていた河口―村山聖戦は、今でも印象に残っている迫力ある一局でした(下記棋譜)。
最近でも、連盟やタイトル戦の控室に時々、顔を出されていましたし、木村十四世名人の評伝も連載をされていて、これから先を楽しみにしていただけにとても残念です。
しかし、将棋を深く知らない人たちに多くの事を伝えたという点は余人をもって代えがたい大変な功績だと思います。また、古き良き時代の人達が去って行くのは自然の摂理かもしれませんが寂しさを感じずにはいられません。
慎んで御冥福をお祈り致します。 お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
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