【試し読み版】編集部島田が綴る今月の藤井聡太 2025年11月編|将棋情報局

将棋情報局

【試し読み版】編集部島田が綴る今月の藤井聡太 2025年11月編

限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから 皆さんこんにちは。「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」でおなじみの編集部島田です。

将棋情報局ゴールドメンバー限定記事「編集部島田が綴る 今月の藤井聡太」第39弾でございます。さんきゅーでございます。先月に引き続き、取材やイベント、自分で原稿を書く仕事を入れすぎてしまいパンク気味、というか完全にパンクしております。

と、そんな中またJT杯日本シリーズの決勝戦の取材(11/23)と、棋聖の就位式(11/25)に出かけてしまいました(;^_^A
そして驚くなかれ、私はその間の11月24日に「私の戦い方」のインタビューをさせていただいたので、まさかの3日連続で藤井聡太竜王・名人を目にすることになったのでした(笑)。この連載を読んでいる方には藤井先生のファンが多いと思いますが、さすがに3日連続で見たという方は少ないんじゃないでしょうか。4日連続で見た、という方がいたら教えてください。投了します(笑)

・・・さて、前置きはこれくらいにして11月の藤井先生の対局を振り返っていきましょう!
 
11月の対局まとめ
10月31日、11月1日 第38期竜王戦七番勝負第3局 佐々木勇気八段戦 勝ち
12、13日 第38期竜王戦七番勝負第4局 佐々木勇気八段戦 勝ち
23日 将棋日本シリーズJTプロ公式戦決勝 永瀬拓矢九段 勝ち
11月は対局が少なかったですが、見事に3連勝でした。なかなかつらい時期もありましたけど、徐々に本来の調子を取り戻してきた感じです。今年はキャリアハイの成績を残すという島田予想は見事に外れそうですが(;^_^A、それでも勝率1位の成績を残しているのはさすがです。現在の勝率が0.793なので、今年度も勝率8割に乗せられるかどうか、注目したいです。

さて、今回も島田的に気になったポイントをつれづれなるままに振り返っていくスタイルで行きたいと思います。

 

(1)第38期竜王戦七番勝負第3局
佐々木勇気八段戦

藤井先生の2連勝で迎えた竜王戦第3局は京都の「仁和寺」で行われました。仁和寺もすっかりタイトル戦の対局場として定着してきた感じです。

竜王戦については、将棋世界のインタビューで藤井先生に本人に語っていただいたので、次号の将棋世界をぜひお楽しみに。ここではそのインタビューを踏まえて島田なりに振り返っていきたいと思います。

本局は佐々木先生の四間飛車になりました。前期の竜王戦でも出てきたので藤井先生も少しは警戒されていたかもしれません。

たまには将棋の真面目な解説をすると、序盤で佐々木先生が端歩を突いたのに対して藤井先生が受けなかったので、端の位を取って振り飛車を選択した、という流れです。端の位が取れると、将来の端攻めが見込めるので、振り飛車がちょっとだけ有利になるのです。
とはいえ、端を受けるとそれはそれで後手に雁木にされたときに若干先手が損をする変化があるので、端を受けるかどうかは迷うところです。
藤井先生としては、端の位を取らせて「どうぞ飛車を振ってください」という感じでしょうか。

四間飛車に対して、藤井先生は基本的に穴熊で戦います。ただ、藤井先生本人が言うには駒組みが消極的でやや作戦負けだったとのことでした。言われてみると藤井先生の攻め駒が前に出ていません。
中盤は佐々木先生の竜の力が強く、抑え込まれてしまう心配もありました。しかし、54手目に佐々木先生が6筋の歩を突いた手はよくなかったようです。少し前に片上先生とお話しする機会があっておっしゃっていたんですが、ここでは盤面の右側のほう(竜がいるほう)の駒を動かしたいということでした。

6筋の歩を突いた手に対して角を飛び出したのが好手。このあと、この角が敵陣に突っ込んでいって金と交換になりました。駒がぶつかって激しい戦いになると穴熊の堅さが生きてくるのです。
そして数手後の成桂のタダ捨てが佐々木先生が「シビれました」と脱帽した一手。取られそうな駒を最後で輝かせる鮮やかな一手で「まだ投了は早いかなと思ったけど、気持ちは投了だった」と佐々木先生は振り返っていました。
将棋としてはこの手で勝負あり。佐々木先生の攻めが切れたところで、85手の短手数で投了となりました。

佐々木先生が振り飛車で作戦勝ちを築いたものの1手のミスで逆転、あっという間に勝負が決まりました。このように居飛車側は穴熊が堅いのでミスしても取り返せるのですが、振り飛車側は1手ミスするとアウトなので、振り飛車で勝つのは大変だなと改めて思った次第です。

これでシリーズ3連勝となり、早くも防衛に王手が掛かりました。
 
完全版はこちらで読むことができます。

ゴールドメンバー入会はこちら
限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから

将棋情報局では、お得なキャンペーンや新着コンテンツの情報をお届けしています。