2025.02.17
『実戦で学ぶダイレクト向かい飛車の勝ち方』棋書アンバサダーによるレビュー 秋元修様
『実戦で学ぶダイレクト向かい飛車の勝ち方』棋書アンバサダーによるレビュー第2弾です!
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『実戦で学ぶダイレクト向かい飛車の勝ち方』棋書アンバサダー企画
レビュー第2弾は秋元修様に書いていただきました。
棋力は初段、ダイレクト向かい飛車党、佐藤康光九段のファンということで、本書のターゲット層ど真ん中、という方です(^^)
それでは、どうぞ!

実戦で学ぶダイレクト向かい飛車の勝ち方
【自己紹介】
秋元修。2021年より段位取得を目標に勉強。22年、将棋ウォーズにて初段取得。ダイレクト向かい飛車党。近年は日課の詰将棋、将棋放浪記や棋戦中継を見ながら二段を目指す日々。
まえがき
自分が思う将棋の面白さの1つは「戦法名がカッコいい」事だと思います。右四間飛車・原始中飛車等の「漢字系」に始まり、藤井システム・エルモ囲い等の「漢字+カタカナ系」。(きmきm金なんてアルファベット!)古来から続く遊戯とは思えないネーミングは将棋が現代においても進化し続けている証拠でもあり、大きな魅力です。
中でも自分はダイレクト向かい飛車(以下、DM飛車)という、「何がダイレクトなのか」という月並みな感想から興味を持ち、勉強し、将棋ウォーズの得意戦法として初段になることが出来ました。
勉強するにあたり、力戦調になりやすいDM飛車の魅力に取り憑かれてゆく一方でしたが、中でも代名詞である佐藤康光九段の独創的な一手との組み合わせに宇宙を感じ、今ではすっかり大好きな棋士の一人です。そんな2つ(1人と1戦法)が遂に1つ(1冊)となるとの事を聞き、居ても立っても居られなくなったいちDM飛車道党として感想を記載させて頂き、DM飛車の発展に一輪花を添える事が出来たらば幸いです。
DM飛車、待望の本人棋書
DM飛車といえば佐藤康光九段。今までも大石直嗣七段や都成竜馬七段の著書、近い所では角道オープン向かい飛車の棋書は有りましたが、今回は待望の命を吹き込んだ本人著書になります。
ジャケからわかるようにもう既に丸太は本人公認の武器になったようです。笑

内容は佐藤康光九段の今までの棋戦より、天敵/先手6五角に対する康光流4二金や、都成流新型ダイレクト向かい飛車、居飛車への変化などが載っており、実戦の形になるまでの発想、その後どう指したか等、本人から語られるのはとても大事な要素です。
また特筆すべきは、全体を通し佐藤康光九段が「なぜこの手を選ぶのか」に至る考えがしっかり分かる本になっていると思います。そこには佐藤康光九段なりの美学と理論があり、1億と3手読んだ手にどんな考えが載っているかが将棋の個性であり、それこそが緻密流なのです。p26見出し「桂損してもいいんです」がそれを表しております。
本編ではDM飛車をメインに、番外編では2021年に話題になりました、銀が端から単騎駆け歩を取る「棒銀」ならぬ「暴銀」を本人が解説して下さってます。この暴銀、いままで一局しか指されてはいないものの、ファン皆さんの記憶には残ってるのではないでしょうか。

~P237より~
「結果は幸いし、「暴銀」の名とともに多くの方の記憶に残る一局になったのはうれしい。ただ、途中は苦しかったので、なかなか指すことはないだろう。」
ぜひこの本を手にとって頂き、DM飛車の面白さと佐藤康光九段の考え、そして魅力に触れて頂ければと思います。
最後に佐藤康光九段を表すこの言葉を紹介して終わりにしたいと思います。
「勝利への道しるべに「剛腕」な手があるならば、たとえ次善の策でもそれを棋譜として残し自分らしく勝ちにいきたい」
(著書・剛腕の一手より)
執筆中の今、目の前のNHK杯では最善手の桂打を「棋風じゃない」と渋り、悪そうに駒を空打ちする康光九段が映っています。
終 限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから
レビュー第2弾は秋元修様に書いていただきました。
棋力は初段、ダイレクト向かい飛車党、佐藤康光九段のファンということで、本書のターゲット層ど真ん中、という方です(^^)
それでは、どうぞ!

実戦で学ぶダイレクト向かい飛車の勝ち方
【自己紹介】
秋元修。2021年より段位取得を目標に勉強。22年、将棋ウォーズにて初段取得。ダイレクト向かい飛車党。近年は日課の詰将棋、将棋放浪記や棋戦中継を見ながら二段を目指す日々。
まえがき
自分が思う将棋の面白さの1つは「戦法名がカッコいい」事だと思います。右四間飛車・原始中飛車等の「漢字系」に始まり、藤井システム・エルモ囲い等の「漢字+カタカナ系」。(きmきm金なんてアルファベット!)古来から続く遊戯とは思えないネーミングは将棋が現代においても進化し続けている証拠でもあり、大きな魅力です。
中でも自分はダイレクト向かい飛車(以下、DM飛車)という、「何がダイレクトなのか」という月並みな感想から興味を持ち、勉強し、将棋ウォーズの得意戦法として初段になることが出来ました。
勉強するにあたり、力戦調になりやすいDM飛車の魅力に取り憑かれてゆく一方でしたが、中でも代名詞である佐藤康光九段の独創的な一手との組み合わせに宇宙を感じ、今ではすっかり大好きな棋士の一人です。そんな2つ(1人と1戦法)が遂に1つ(1冊)となるとの事を聞き、居ても立っても居られなくなったいちDM飛車道党として感想を記載させて頂き、DM飛車の発展に一輪花を添える事が出来たらば幸いです。
DM飛車、待望の本人棋書
DM飛車といえば佐藤康光九段。今までも大石直嗣七段や都成竜馬七段の著書、近い所では角道オープン向かい飛車の棋書は有りましたが、今回は待望の命を吹き込んだ本人著書になります。
ジャケからわかるようにもう既に丸太は本人公認の武器になったようです。笑

内容は佐藤康光九段の今までの棋戦より、天敵/先手6五角に対する康光流4二金や、都成流新型ダイレクト向かい飛車、居飛車への変化などが載っており、実戦の形になるまでの発想、その後どう指したか等、本人から語られるのはとても大事な要素です。
また特筆すべきは、全体を通し佐藤康光九段が「なぜこの手を選ぶのか」に至る考えがしっかり分かる本になっていると思います。そこには佐藤康光九段なりの美学と理論があり、1億と3手読んだ手にどんな考えが載っているかが将棋の個性であり、それこそが緻密流なのです。p26見出し「桂損してもいいんです」がそれを表しております。
本編ではDM飛車をメインに、番外編では2021年に話題になりました、銀が端から単騎駆け歩を取る「棒銀」ならぬ「暴銀」を本人が解説して下さってます。この暴銀、いままで一局しか指されてはいないものの、ファン皆さんの記憶には残ってるのではないでしょうか。

~P237より~
「結果は幸いし、「暴銀」の名とともに多くの方の記憶に残る一局になったのはうれしい。ただ、途中は苦しかったので、なかなか指すことはないだろう。」
ぜひこの本を手にとって頂き、DM飛車の面白さと佐藤康光九段の考え、そして魅力に触れて頂ければと思います。
最後に佐藤康光九段を表すこの言葉を紹介して終わりにしたいと思います。
「勝利への道しるべに「剛腕」な手があるならば、たとえ次善の策でもそれを棋譜として残し自分らしく勝ちにいきたい」
(著書・剛腕の一手より)
執筆中の今、目の前のNHK杯では最善手の桂打を「棋風じゃない」と渋り、悪そうに駒を空打ちする康光九段が映っています。
終 限定記事や限定動画など特典が盛り沢山!将棋情報局ゴールドメンバーご入会はこちらから
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