2024.12.24
『将棋は右四間飛車で勝て』棋書アンバサダーによるレビュー 竹中健一様
『将棋は右四間飛車で勝て』棋書アンバサダーによるレビュー第2弾です!
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
『将棋は右四間飛車で勝て』棋書アンバサダー企画
レビュー第2弾は竹中健一様に書いていただきました。
竹中様も棋書アンバサダーの常連。圧倒的な棋力と知識がありながらいつもわかりやすく書籍を紹介していただいて誠にありがとうございます。
竹中様は普段から小山怜央四段と交流があるということでそのあたりも交えて書いていただきました。
それでは、どうぞ。
今回の『将棋は右四間飛車で勝て』棋書レビューも担当させていただくことになりました、竹中健一と申します。棋力はアマ六段ですが、昭和の時代に獲得した段位なので、今はそれほどでもありません。ただ、熱意だけはあるので、研究会に参加して仲間たちに教えてもらっている状況です。
著者の小山怜央先生は、私が主催しているアマタイトルホルダーが多く集まっている研究会に2018年頃からご参加いただいており、親しくしていただいています。将棋が強いことはもちろんですが、真面目な性格とたまに発するオヤジギャグで人気者の先生です。今回、初の戦術書を手掛けたということで、読むのを楽しみにしていました。
ちなみに、今回棋書レビューを書くにあたっては、同じくマイナビ出版から2020年に発行された、『圧倒的破壊力! 藤森流なんでも右四間飛車』(藤森哲也著)を再度読み直してみました。藤森先生の本はこちらでご購入できます。
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=114645
藤森先生の本も楽しく読めたのですが、小山先生の本著も文章が面白いというのが最初の印象でした。
どちらも攻めっ気の強い内容の本なので、攻めることが書いているページが多いですが、ページタイトルが藤森先生と似ているように感じました。
イケイケで攻めっぱなしで大成功という本ではなく、たまには失敗例も書かれています。
こちらもギャグ好きな小山先生ならではの表現ですよね。棋書でこういう表現を使うのは面白くて読みやすく、記憶にも残りやすいと思いました。
さて、内容に関して。
藤森先生の本と被るところはあるのか、皆さんが気になるところとは思いますが、読んだ感じは、殆ど被りません。アマチュアにも人気がある戦法なので、読みたいと思う方が多いと思うのですが、棋書は対象棋力帯がはっきりしないことが多いですね。私が読んだ感じでは、今回の本は級位者から高段者まで幅広く読んでもらえるのではないかと思いました。なかでも、攻め将棋の方で、得意戦法を持ちたい方にお勧めだと思います。私が知らない攻め方や考え方も載っていたりするので、参考になりました。右四間飛車なので居飛車の戦法ですが、振り飛車党の方も、居飛車側がどのように攻めてくるかを知っておかないといけないので、必読だと思います。
つまり多くの方にお勧めできる一冊というわけです!
章ごとにまとめも書かれていますので学習効果があがりやすいのではないかと思いました。
右四間飛車をテーマにした本ということでしたが、実は研究会では対雁木以外に小山先生が右四間飛車を指しているところはあまり見た記憶がありません。大丈夫なんだろうか、と不安になりながら読み進めてみました。
内容はなるほど!と唸らされ、知らなかった攻め筋や考え方もたくさん学べました。対振り飛車編ではこれまでなかなかうまくいかなかった振り飛車側の対策について対応策が載っており、なるほど!と思ったことも多く、対雁木では小山先生らしい攻めをうまく繋ぐ術が学べます。最後の小山スペシャルは何と言って良いかわからないけど、真似できない構想が披露されています。ギャグの好きな先生なので、実はあのコーナーはギャグで書きました!とか言いそうだなぁと思って、本人に確かめてみましたが、本気ですよ、とのことでしたので、是非真似してみてください。「居飛車をされた場合の一つの選択肢として持っていただけたら嬉しい」という考えで書いたそうなので、信用してよいと思います。右四間飛車とは違った感覚で指さないといけないのでちょっと難しいかもしれませんが、攻め一辺倒から、指しやすさを維持していく指し方に変わっていくので、棋風の幅が広がって良いのではないかと思いました。ただし、責任は負いかねます(笑)
私も小山先生と研究会で対戦するときに試してみようかと思っています。
なお、右四間飛車は最近指しているのか本人に聞いてみたところ、研究会では奨励会員たちと指すときに結構指すことがあるようなので、その点も安心してください。
この度は棋書レビューに参加する機会をいただき、マイナビ出版様には御礼申し上げます。
棋書レビューなので忖度は全くなく、読んで正直に感想を書こうと思っていました。場合によっては批判することになるかもしれない、と心配して読み始めたのですが、全くの杞憂に終わりました。とにかく、楽しく読めて勉強になる。なかなかいい戦術書だと思いました。小山先生はフリークラスを無事脱出され、来年度は順位戦にも参加されます。棋譜中継でも棋譜を見る機会が多くなりそうなので、そのときはきっと右四間飛車の成功例を見せてくれることでしょう。是非一冊(以上)お買い求めいただき、彼のことを応援していただければ、友人としても非常にありがたく思います。
少しでも多くの方にこのレビューが参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
竹中健一
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
レビュー第2弾は竹中健一様に書いていただきました。
竹中様も棋書アンバサダーの常連。圧倒的な棋力と知識がありながらいつもわかりやすく書籍を紹介していただいて誠にありがとうございます。
竹中様は普段から小山怜央四段と交流があるということでそのあたりも交えて書いていただきました。
それでは、どうぞ。
今回の『将棋は右四間飛車で勝て』棋書レビューも担当させていただくことになりました、竹中健一と申します。棋力はアマ六段ですが、昭和の時代に獲得した段位なので、今はそれほどでもありません。ただ、熱意だけはあるので、研究会に参加して仲間たちに教えてもらっている状況です。
著者の小山怜央先生は、私が主催しているアマタイトルホルダーが多く集まっている研究会に2018年頃からご参加いただいており、親しくしていただいています。将棋が強いことはもちろんですが、真面目な性格とたまに発するオヤジギャグで人気者の先生です。今回、初の戦術書を手掛けたということで、読むのを楽しみにしていました。
ちなみに、今回棋書レビューを書くにあたっては、同じくマイナビ出版から2020年に発行された、『圧倒的破壊力! 藤森流なんでも右四間飛車』(藤森哲也著)を再度読み直してみました。藤森先生の本はこちらでご購入できます。
https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=114645
藤森先生の本も楽しく読めたのですが、小山先生の本著も文章が面白いというのが最初の印象でした。
どちらも攻めっ気の強い内容の本なので、攻めることが書いているページが多いですが、ページタイトルが藤森先生と似ているように感じました。
イケイケで攻めっぱなしで大成功という本ではなく、たまには失敗例も書かれています。
こちらもギャグ好きな小山先生ならではの表現ですよね。棋書でこういう表現を使うのは面白くて読みやすく、記憶にも残りやすいと思いました。
さて、内容に関して。
藤森先生の本と被るところはあるのか、皆さんが気になるところとは思いますが、読んだ感じは、殆ど被りません。アマチュアにも人気がある戦法なので、読みたいと思う方が多いと思うのですが、棋書は対象棋力帯がはっきりしないことが多いですね。私が読んだ感じでは、今回の本は級位者から高段者まで幅広く読んでもらえるのではないかと思いました。なかでも、攻め将棋の方で、得意戦法を持ちたい方にお勧めだと思います。私が知らない攻め方や考え方も載っていたりするので、参考になりました。右四間飛車なので居飛車の戦法ですが、振り飛車党の方も、居飛車側がどのように攻めてくるかを知っておかないといけないので、必読だと思います。
つまり多くの方にお勧めできる一冊というわけです!
章ごとにまとめも書かれていますので学習効果があがりやすいのではないかと思いました。
右四間飛車をテーマにした本ということでしたが、実は研究会では対雁木以外に小山先生が右四間飛車を指しているところはあまり見た記憶がありません。大丈夫なんだろうか、と不安になりながら読み進めてみました。
内容はなるほど!と唸らされ、知らなかった攻め筋や考え方もたくさん学べました。対振り飛車編ではこれまでなかなかうまくいかなかった振り飛車側の対策について対応策が載っており、なるほど!と思ったことも多く、対雁木では小山先生らしい攻めをうまく繋ぐ術が学べます。最後の小山スペシャルは何と言って良いかわからないけど、真似できない構想が披露されています。ギャグの好きな先生なので、実はあのコーナーはギャグで書きました!とか言いそうだなぁと思って、本人に確かめてみましたが、本気ですよ、とのことでしたので、是非真似してみてください。「居飛車をされた場合の一つの選択肢として持っていただけたら嬉しい」という考えで書いたそうなので、信用してよいと思います。右四間飛車とは違った感覚で指さないといけないのでちょっと難しいかもしれませんが、攻め一辺倒から、指しやすさを維持していく指し方に変わっていくので、棋風の幅が広がって良いのではないかと思いました。ただし、責任は負いかねます(笑)
私も小山先生と研究会で対戦するときに試してみようかと思っています。
なお、右四間飛車は最近指しているのか本人に聞いてみたところ、研究会では奨励会員たちと指すときに結構指すことがあるようなので、その点も安心してください。
この度は棋書レビューに参加する機会をいただき、マイナビ出版様には御礼申し上げます。
棋書レビューなので忖度は全くなく、読んで正直に感想を書こうと思っていました。場合によっては批判することになるかもしれない、と心配して読み始めたのですが、全くの杞憂に終わりました。とにかく、楽しく読めて勉強になる。なかなかいい戦術書だと思いました。小山先生はフリークラスを無事脱出され、来年度は順位戦にも参加されます。棋譜中継でも棋譜を見る機会が多くなりそうなので、そのときはきっと右四間飛車の成功例を見せてくれることでしょう。是非一冊(以上)お買い求めいただき、彼のことを応援していただければ、友人としても非常にありがたく思います。
少しでも多くの方にこのレビューが参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
竹中健一
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
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