2024.04.09
「こんなにさばけるのか」「今後も要注目」 森本四段が得意の四間飛車で快勝 第50期棋王戦コナミグループ杯予選
第50期棋王戦コナミグループ杯(共同通信社と観戦記掲載の21新聞社、日本将棋連盟主催)は予選が進行中。4月8日(月)には第6ブロックの村田顕弘六段―森本才跳四段戦が行われました。対局の結果、得意の四間飛車を駆使して92手で勝利した森本四段が予選突破まであと2勝としました。
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■得意のノーマル四間飛車
森本四段は兵庫県出身の22歳。デビュー年となった昨年度は25勝15敗の好成績を残しました。振り駒で後手となった森本四段は得意の四間飛車を採用。居飛車の右銀急戦に対して銀の進出を許したのは少数派の対応で、角のさばきを優先する狙いが見て取れます。
先手は香を、後手は銀を入手して右辺の攻防は一段落。駒得の森本四段はうまく飛車をさばければ視界が開けます。昼食休憩をはさんで40分の熟慮を払った森本四段が見せたのは攻防の自陣角。これが桂取りを受けつつ飛車交換を助ける好手となって棋勢をつかみました。
■森本四段が快勝
主導権を得た森本四段はその後も軽快な指し回しでリードを拡大します。気持ちのよい角切りで馬の素抜きが決まったところで振り飛車優勢が明らかに。駒の取り合いが落ち着いた局面で四間飛車側は金桂交換の駒得で、かつ自陣に遊び駒が一枚もないのが光ります。
苦境に立たされた先手の村田六段は端攻めに綾を求めますが、森本四段は丁寧に対応して逆転のスキを与えません。終局時刻は16時12分、最後は形勢の開きを認めた村田六段が投了。快勝で予選2連勝とした森本四段は次戦で大石直嗣七段と顔を合わせます。
持ち時間4時間のうち2時間近くを残して快勝した森本四段
水留啓(将棋情報局)
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