細かすぎて伝わらない!『令和5年版将棋年鑑』藤井聡太インタビューの微妙なニュアンスの補足 棋士名鑑編|将棋情報局

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細かすぎて伝わらない!『令和5年版将棋年鑑』藤井聡太インタビューの微妙なニュアンスの補足 棋士名鑑編

将棋年鑑の予約はじめました。

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 皆さんこんにちは。「天才とは努力する凡才のことである」でおなじみの編集部島田です。

『令和5年版 将棋年鑑 2023』の予約が始まりました!



予約開始を記念して、今回は藤井聡太竜王の棋士名鑑アンケートを紹介したいと思います。
棋士名鑑アンケートとは、毎年プロ棋士の先生に20個の質問をお送りしてそれに答えていただくもので、棋士の嗜好や個性がわかるので将棋年鑑の人気コーナーとなっております。
今年は特集のロングインタビューをさせていただいた時に藤井先生にアンケートの回答もしていただきました。その時の模様をお伝えできればと思います。

では今回のメニューを見ていきましょう。
(1)藤井聡太のうんちく
(2)乗り鉄
(3)何も変えない

軽めに3品を用意しました。とはいえ、私が書く以上やむを得ないことですが、徐々に藤井愛が抑えきれなくなって気持ち悪さが増していきますのでご注意いただければ幸いです。

では、(1)から行ってみましょー!

(1)藤井聡太のうんちく
初めに紹介するのは「藤井聡太のうんちく」です。漢字で書くと蘊蓄です。これは今回の棋士名鑑のアンケートの一つ「他の人が知らなそうなうんちくを教えてください」という質問に対する藤井先生の回答で現れたものです。

――他の人があまり知らなそうな雑学、うんちくをお持ちであれば教えてください。
「これを言ってみんな知っていることだったら結構痛いですね(笑)」

――(笑)確かに。ドヤ顔で言っておいて。
「はい。なので、ちょっと保留にさせてください」

今思い返しても面白いやり取りでした。藤井先生は「ちょっと保留にさせてください」と言って、一通り質問を終えた後、最後にもう一回この質問に戻ってきたのでした。
そして長考の末出てきたのが次の回答です。

「えっ・・・と、そうですね。陸上で隣接した都道府県で、県庁間の距離がもっとも離れているのは富山と新潟」

これを聞いた時は思わず爆笑してしまいました。そんなうんちくがあることも驚きですし、藤井先生がなぜにその知識を得るに至ったかも謎です(笑)。
しかも絶妙に何の役にも立たないのがまたいい。

でも、藤井先生の地理好きが垣間見えるうんちくで、それを調べている藤井先生を想像したらすごくほっこりした気分になれたので、島田的にハナマルです(^^)

(2)乗り鉄
幸先良いスタートを切ったところで、次のエピソードを紹介しましょう。続いてのテーマは「乗り鉄」です。これは「思わずテンションが上がってしまう場所」についての質問に対する回答で現れたものです。

――思わずテンションが上がってしまう場所はどこですか?
「初めて乗り換えをする駅です」

これも面白い(^^)。「初めて来た駅」とか「初めて降りた駅」じゃなくて、「初めて乗り換えをする駅」っていうところがいい。

今までの人生で一回も乗り換えでテンションが上がったことがなかったので新鮮でしたし、藤井先生の鉄道好き、乗り鉄っぷりがこれだけでわかるのでとてもいい回答だと思いました。

乗り換えは藤井先生にとって新しい世界の扉を開く感じがするんですかね。
この藤井先生の感性に共感できる方がいたら教えてください(笑)

(3)何も変えない
楽しい時間はあっという間に過ぎていくものです。この記事も最後のテーマを残すのみとなりました。こちらに関しては、「今までの二つはなんだったんだよ」くらいの勢いで気持ち悪さが跳ね上がりますのでご注意ください。ラストは「何も変えない」です。これは不調時の気分転換についての質問で現れました。

――不調のときの気分転換を教えてください。
「気分転換は・・・なんでしょう。これまでと変えないことですかね。負けたからこうしようという考え方をしない」

いや、かっこよ!!この回答にはシビレました。

不調のとき、普通は誰しも気分や取り組み方を変えようとするものです。ストレス発散してみたり、アプローチを少し変えてみたり。
当然そういうことをするものだと思っているからこの質問があるわけです。

しかし、藤井先生の意見は違います。不調のときこそ何も変えないのだと。

つまり目の前の一局に勝ったか負けたかということは藤井先生にとって大した問題ではないのです。最終的に自分が最も強くなるにはどうすればいいか。藤井先生の関心はこの一点に尽きます。そういう観点からすると、一局の対局に負けるたびに何かを変えているようではいけない。視線は遥か先を見据えている。それが僕らの藤井聡太です。

この藤井先生の発言を聞いて思わず、「めっちゃいい回答だ・・・」と感想が声に出てしまいました(笑)

私も藤井先生を見習って、大変な時こそ自分のやり方を信じて頑張ってみようと思いました。

・・・と、いうことで藤井竜王のアンケートの紹介は以上となります。ここでは3つの回答について紹介しましたが、棋士名鑑では全部で20個の質問をしています。

他の質問と回答については、ぜひ、『令和5年版 将棋年鑑』でご確認いただければ幸いです。

例年やっているロングインタビューのニュアンスの補足についてもぼちぼちと書いていこうと思いますので、将棋年鑑発売までお付き合いいただければうれしいです。(島田)


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