極限の超ハイペース進行 開始1時間で早くも終盤に 第70期王座戦五番勝負第2局 |将棋情報局

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極限の超ハイペース進行 開始1時間で早くも終盤に 第70期王座戦五番勝負第2局 

永瀬拓矢王座に豊島将之九段が挑戦する第70期王座戦(主催:日本経済新聞社、日本将棋連盟)の五番勝負第2局は、9月13日(火)に愛知県名古屋市「名古屋マリオットアソシアホテル」で行われています。

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第1局は後手番の豊島九段が角換わりから終盤抜け出して先勝。第2局は前局に続いて角換わりとなりました。

途中までは今年3月に行われた棋王戦五番勝負第3局▲永瀬王座-△渡辺明棋王戦の展開をなぞる進行。しかし50手目に永瀬王座が手を変えて未知の局面を進むことになります。

しかし、前例に別れを告げても両者の着手のスピードはまったく緩むことがありません。研究済みの局面はハイペースで飛ばすのが両者のスタイルであることは承知の上ですが、それでも信じがたいスピードで局面が目まぐるしく動いていきます。

永瀬王座は突き捨てから玉頭のタタキの歩で厳しく攻め立て、豊島九段は自らの飛車を取らせている間に玉頭に厚みを築こうとしました。局面は完全に終盤戦の様相を呈しています。

この時点で時刻はいまだ午前10時。タイトル戦の対局開始からわずか1時間しか経っていない局面だと信じる人は誰もいないでしょう。

すでに一手の緩みが致命傷になりかねない難解な終盤戦に入っていますが、それでも両者の着手ペースは相変わらず。もはや詰む詰まないの変化が数多く出てきている最終盤と言ってもいい局面であるにもかかわらず、さらにどんどん手が進んでいきます。

昼食休憩の時点でなんと93手。前例を離れてから実に40手以上も午前中のうちに進んだことになります。この間、AIの評価もずっと互角を維持し続けているのも驚異的で、両者のハイレベルな応酬にただ息を呑むばかりです。

午後からは両者の濃厚な熟考合戦が繰り広げられることは間違いないでしょう。本局の持ち時間は5時間。両者が持ち時間を使い切れば、終局は本日夜9時以降になることが予想されます。

驚異的なハイペースで指し進める永瀬王座(右)と豊島九段(提供:日本将棋連盟)

大石祐輝(将棋情報局)

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