西山白玲・女王が挑戦権獲得、第33期女流王位戦|将棋情報局

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西山白玲・女王が挑戦権獲得、第33期女流王位戦

里見―西山は十番勝負に

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里見香奈女流王位への挑戦権を争う第33期女流王位戦(主催・新聞三社連合)の挑戦者決定戦、西山朋佳白玲・女王―渡部愛女流三段戦が3月14日に行われました。結果は106手で西山白玲・女王が勝ち、里見女流王位への挑戦権を獲得しました。

本局は振り駒の結果、渡部女流三段の先手番に。西山白玲・女王の四間飛車穴熊に対し、渡部女流三段は左美濃からの銀冠で対抗します。穴熊でしばしば現れる7筋への飛車の転回を西山白玲・女王が見せると、渡部女流三段は9筋からの端攻めに出ました。お互いに玉が近い場所で戦いが始まり、早くも予断を許しません。

絶好の反撃

8、9筋に拠点の歩を垂らした渡部女流三段がリードを奪ったかにも見えますが、ここから押し切るにはちょっと攻め駒が足りません。そして先手玉は歩の裏から攻められるともろいという、将来の爆弾を抱えることにもなりました。渡部女流三段は▲3三飛成△同桂▲4四角と、飛車角交換を代償に、自陣の角を働かせます。ですがここで打たれた△2八飛が絶好の反撃となりました。先手玉をサイドから攻める手ですが、次に△8四金という手が実現すると、7二の飛車も合わせて守りの要である7八の金に狙いが集中するため、非常に厳しいのです。

これを実現されては持たないので、渡部女流三段は▲6八銀と自陣に手を入れますが、△2九飛成と先に桂得を果たした西山白玲・女王の優勢が明らかになりました。先手も▲3三角成として桂を取り返しましたが、後手陣に対するにらみが外れてしまうのが大きいのです。

頂上決戦は十番勝負に

以下は的確にリードを広げた西山白玲・女王が快勝し、挑戦権を獲得しました。今期が女流王位戦初参加となる西山白玲・女王は、予選・紅白リーグ・挑戦者決定戦を無敗で駆け上がってきました。両者によるタイトル戦は、女流王位戦と並行して行われる形のマイナビ女子オープンと合わせた十番勝負となりました。マイナビでは里見が西山に挑戦、女流王位は立場を入れ替えてでの戦いとなります。女流棋界のトップを争う頂上決戦に注目しましょう。

女流王位への挑戦を決めた西山白玲・女王

相崎修司(将棋情報局)

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