2021.10.21
無敗の斎藤慎太郎八段VS1敗の菅井竜也八段 関西同年代棋士の対決! 第80期A級順位戦4回戦
戦型は先手の菅井八段の中飛車対後手の斎藤八段の居飛車という対抗形に
第80期A級順位戦(主催:朝日新聞社、毎日新聞社)の4回戦、▲菅井竜也八段(2勝1敗、5位)-△斎藤慎太郎八段(3勝0敗、1位)戦が10月21日に関西将棋会館で行われています。
第80期A級順位戦リーグ表
29歳の菅井八段と28歳の斎藤八段という同世代対決。共に関西所属棋士でタイトル獲得1期の若手トップ棋士です。
A級初参加も前期の第79期と同時だった両者ですが、滑り出しは対照的でした。4回戦まで全勝だった斎藤八段に対し、菅井八段は1勝3敗と苦戦。しかし、その後は両者4勝1敗の成績。最終的には斎藤八段は8勝1敗で名人挑戦を決め、菅井八段も後半戦巻き返して5勝4敗の勝ち越しでリーグを終えました。
2期目の今期は両者勝ち星が先行しています。斎藤八段は今期も好調で3連勝。菅井八段も2勝1敗です。
両者の過去の対戦成績は、菅井八段の9勝7敗。順位戦ではB級2組以外のすべてのクラスで対戦があり、菅井八段が4勝(C級1組で1勝、B級1組で3勝)、斎藤八段が3勝(C級2組で1勝、C級1組で1勝、A級で1勝)となっています。
これだけ順位戦での対戦が多い要因として、二人は同時昇級が多く、クラスが被る期間が長いというのが挙げられるでしょう。両者は第71期C級2組、第75期B級2組、第78期B級1組で共に昇級を果たしています。
菅井八段は12期、斎藤八段は10期順位戦に参加しています。その内、二人が同じクラスに在籍していなかった期は、斎藤八段が四段昇段前で菅井八段のみがC級2組で参加した第69、70期と、菅井八段がB級2組、斎藤八段がC級1組だった第74期の3期しかありません。
10時に始まった対局は、菅井八段が先手番で中飛車を採用しました。後手の斎藤八段は2枚の銀を△6二銀・△4二銀と5筋に利かせる構え。ここから銀をさらに繰り出していく急戦模様の陣形になることが予想されます。
持ち時間が6時間の本局は、本日深夜から日付の変わる頃の終局見込みです。
順位戦でこれまで何度も対局し、これからも対戦を重ねるであろう菅井八段(左)と斎藤八段