8度目の正直 伊藤沙恵女流三段ロングインタビュー 最終回|将棋情報局

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8度目の正直 伊藤沙恵女流三段ロングインタビュー 最終回

伊藤沙恵女流三段のインタビューを小出しにしていきます

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 こんにちは。編集部島田です。

第14期マイナビ女子オープンの挑戦を決められたことを機に、伊藤沙恵女流三段にインタビューをさせていただきました。
今回は最終回ということで、タイトルについて語っていただいた部分となります。

7回の挑戦失敗を糧に8度目の挑戦に臨む。
伊藤女流三段のタイトルに懸ける思いを感じていただければ幸いです。

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タイトルについて

――ここからは少しディープな話になってしまうんですけど、タイトルについてお聞かせください。今まではあと一歩で手が届かない状況が続いています。その最後の一歩というのは、何か自分の中でありますか?
「うーん・・・。何が・・・。一つではないと思ってます、足りないものは。それは、わかってる気もするし、自分が気付いていること以上に足りないものがないのかもしれないですけど。わかってるものはあります」

――まずはわかっているところを埋めていく、ということでしょうか。
「そうですね。自分との戦いですよね」

――精神的にツラい時期もあったんじゃないかと思うんですが。
「そうですね。ありました」

――そういうときってどう立て直されたんですか?
「ツラいですけど、ありがたいことに違う対局がどんどんついていくじゃないですか。なのでずっと落ち込んでてもしょうがないから。まずそのことを考えなきゃいけないからって感じで立ち直ってるのかなぁ・・・って、気がします」

――なるほど。次々に対局があるから・・・
「そうですね。たぶんなかったらずっと落ち込んでるっていうか、倒れてると思います」

――伊藤先生にタイトルを取ってほしいというファンの方も多いと思います。
「そろそろ確かに、結果残したいですね」

――取ったら祝杯ですね。
「いや、お酒はあんまり好きじゃないので(笑)。でもなんか、取ったときの気持ち、味わってみたいですね。どういう気持ちになるんだろう」

――マイナビ女子オープンでそのチャンスがありますから。
「はい。頑張ります」

――では最後に番勝負に向けた抱負をお願いします。
「もちろん、勝ちたいです。タイトルも取りたいです。タイトル戦という舞台で皆様に注目していただける機会ですので、面白いって思ってもらえる将棋とか、いい将棋だったねって思ってもらえる将棋を指したいなと思ってます」

――ありがとうございました。五番勝負では素晴らしい将棋を期待しています。
「こちらこそありがとうございました」

(完)

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【インタビュー後記】

伊藤三段にお話を聞いて思ったのは、想像していたよりずっと明るくて、とても素直な方だなということです。

なんというか、一つ一つの言葉にウソがない。伊藤先生の純粋な人間性から、そのままスッと出てきた言葉たちは聞いていてもとても心地よいものでした。

そして、タイトルへの強い想い。7回挑戦していてタイトルを取れるだけの力は十分にあると思うんですが、手の届かないつらさ。将棋の厳しさ。

対局を見守ることしかできないですけど、悔いのない戦いをしてほしいなと思いました。

伊藤先生、ありがとうございました。

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