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山崎隆之八段ついにA級昇級に王手! 第79期順位戦B級1組11回戦

松尾歩八段に勝利し9勝1敗。2番手に星の差2つを付け、残り2戦

第79期順位戦B級1組11回戦(主催:毎日新聞社・朝日新聞社)が1月14日に東西の将棋会館で行われました。8勝1敗で首位の山崎隆之八段は松尾歩八段に勝利し、9勝目を挙げました。一方7勝2敗で2位の郷田真隆九段は屋敷伸之九段に敗れ、昇級圏外の3位に後退。抜け番だった永瀬拓矢王座が代わって2位浮上です。

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11回戦終了時点のB級1組リーグ表

11回戦の対戦カードと結果は以下の通りです(左が勝者)。

〇山崎隆之八段-松尾 歩八段
〇屋敷伸之九段-郷田真隆九段
〇木村一基九段-久保利明九段
〇近藤誠也七段-丸山忠久九段
〇千田翔太七段-深浦康市九段
〇行方尚史九段-阿久津主税八段

▲山崎八段-△松尾八段戦は相掛かりの将棋となりました。相手の7五の歩を飛車でかすめ取る意欲的な序盤を見せた山崎八段。その代償は飛車の位置の悪さです。歩越しの飛車は窮屈で、松尾八段は銀を繰り出してその飛車に狙いをつけました。

しかし、山崎八段は遠大な構想を描いていました。飛車を小刻みに動かし、ついに73手目に攻守に利く絶好の位置である2九に飛車を配置することに成功しました。▲7五飛と歩を取ったのが29手目。そこから2九へ至った飛車の動きだけを抜粋すると、以下のようになります。

7五~7六~8六~5六~8六~8八~7八~7九~2九

その後は激しい攻め合いから、松尾八段が玉を上部に逃がして入玉を狙うという展開になりました。そこでも最後の最後に働いたのが、山崎八段の下段飛車。相手のと金の利きに金を打つ鮮やかな一手で松尾八段を投了へと追い込みました。もし相手がこの金を取ってくれば、1九の竜を8九の飛車で素抜けるという寸法です。

山崎将棋の魅力が詰まった好局を制し、9勝目を挙げた山崎八段。過去12期戦ったB級1組では8勝が最高成績だったので、それを更新しました。とはいえ、この好成績が昇級につながらなければあまり意味はありません。

山崎八段の昇級条件をまとめます。まず、自身が残り2戦で1勝すれば文句なし。仮に連敗しても永瀬王座、郷田九段のどちらかが1敗でもすれば昇級となります。

2番手は7勝3敗の永瀬王座。11回戦は抜け番でしたが、郷田九段が敗れたため、順位の差で昇級圏内に浮上しました。3番手は同じく7勝3敗の郷田九段。4番手は3勝4敗から3連勝で巻き返し、6勝4敗となった木村九段です。

次戦の12回戦は2月4日、最終戦の13回戦は3月11日に行われます。長丁場の順位戦もいよいよ大詰め。昇級争い、残留争いから目が離せません。

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棋戦優勝8回を誇る山崎八段。悲願のA級昇級まであと1勝


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