丸山忠久九段が挑戦か、羽生善治九段がタイにするか!? 竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は本日対局中|将棋情報局

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丸山忠久九段が挑戦か、羽生善治九段がタイにするか!? 竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は本日対局中

戦型は丸山九段得意の角換わり早繰り銀。丸山九段は経験済みの進行から、羽生九段が変化して前例から離れる

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豊島将之竜王への挑戦権を争う、第33期竜王戦挑戦者決定三番勝負(主催:読売新聞社)の第2局が本日8月25日に東京・将棋会館で行われています。第1局を制したのは丸山忠久九段。連勝で挑戦を勝ち取るのか、それとも敗れた羽生善治九段が本局を制し、決着が第3局に持ち越されるのか。注目の対局が進行中です。

第1局は後手番の丸山九段が「伝家の宝刀」である一手損角換わりを採用しました。両者一歩も引かない激しい攻め合いから、難解な終盤戦に突入。羽生九段が飛車を成り込んだタイミングで、歩を用いて丸山九段が反撃します。相手玉を薄くしてから、じっと自陣に手を戻す△6二金が落ち着いた好手でした。この手で一気に耐久度の増した丸山玉を羽生九段は攻めあぐねます。その間に丸山九段は羽生玉の包囲網を築き、最後はズバッと自陣の飛車を切って勝負あり。飛車で手にした銀を打って、羽生玉を詰まし上げました。

将棋の内容もさることながら、特筆すべきは丸山九段の持ち時間の使い方です。序盤は研究済みとばかりに持ち時間を1分も使わないノータイム指しで飛ばし、時間を温存します。そして急所の局面を迎えると、持ち時間を投入するという戦い方。竜王戦決勝トーナメントの藤井聡太棋聖(当時)戦でも見せたこのスタイルで、第2局も戦うのでしょうか。序盤のどこで丸山九段の手が止まるのかも注目です。

丸山九段の先手番で10時に始まった第2局は、戦前の予想通り丸山九段が角換わり早繰り銀を採用しました。後手番のエース戦法が一手損角換わりなら、先手番のエース戦法はこの角換わり早繰り銀です。当然羽生九段の予想の大本命だったでしょうから、事前研究は十分にしてきたはず。どのような対策を見せてくれるでしょうか。

記事執筆中の11時40分現在は、37手目まで進行中です。ここまでの消費時間は丸山九段31分、羽生九段41分。第1局のように極端な差はついていません。局面は35手までは今年の8月に丸山九段自身が指した将棋と同一でした。その将棋は敗れた丸山九段ですが、手ごたえを感じたのでしょう。この大舞台で再度登板させました。羽生九段は勝った側を持っていたにも関わらず、先に手を変えました。ここから未知の戦いに突入です。

ともに9月に50歳となる「羽生世代」の対決。本局はどのような結末を迎えるのでしょうか。決着は本日夜となる見込みです。


本局の対局準備を進める羽生九段(左)と丸山九段(提供:日本将棋連盟)

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