将棋情報局

オール実戦形で、終盤力アップにぴったりな1手必至本をご紹介!

終盤力を鍛えたいけど、詰将棋以外には何かいい方法ないかな~という方におススメ!『形で覚えよう!実戦で使える1手必至』

みなさんは終盤力を鍛えるための勉強法として、どんなものが思い浮かぶでしょうか。すぐに浮かぶのは「詰将棋を解く」というものでしょう。他には次の一手問題を解いたりだとか、実戦をひたすら指すというのもあると思います。今回はそれらに勝るとも劣らない有力な勉強法である、「必至問題を解く」のにぴったりな1冊をご紹介します。




武市三郎先生著の『形で覚えよう!実戦で使える1手必至』です。

そもそも必至って何?という方もいるかもしれません。必至とは「次に玉方がどう応じても詰む形」のことです。絶対に受からない詰めろというわけですね。

本書は必至問題の中で一番易しい1手必至のみを180題集めた書籍です。易しいと言っても侮るなかれ。読まなければいけない手の数は1手詰問題よりも断然多いです。1手詰は1手指した後に玉の逃げ場がないことを確認すればいいだけですが、1手必至は1手指した後に相手の受け方を考え、さらにその次の詰み手順を考えなければいけません。

この相手の手も読むという、実戦さながらなプロセスが終盤力強化にとても役立ちます。また、「長い詰みより短い必至」という格言もあるように、持ち時間が少なくなっている終盤では無理に詰ましに行くより、安全に必至をかけておいたほうがよいという場面によく遭遇します。そもそも実戦では詰将棋と違って相手玉が必ず詰むわけではありませんからね。たくさん駒を渡して詰ましに行ったのに詰まなかった、ではシャレになりません。詰まし損ないから大逆転負けを喫した方も多いかと思います。

でも必至問題なんて難しくて私には無理だ~~と思ったあなた! 諦めるのは早いです。本書は全問3択形式になっていて、どれかが正解という親切設計。闇雲に初手を探さなくて済みます。

さらには序章として「必至の考え方」という講座パートが14ページも用意されています。ここを読むだけでも寄せの考え方が身につくでしょう。



また、本書の問題図はどれも実戦で出てきそうな形ばかり。もし解けなくても答えを見て、その形の寄せ方を覚えれば、終盤力はぐぐーんとアップします。

ためしに1問見てみましょう!(解答のネタバレを含みます)


玉をあと一歩のところまで追い詰めています。A~Cのどれが正解でしょうか?ステップに分けて考えてみましょう。
 

ステップ1:どんな詰めろがかかっているのか考える

A、B、Cの候補手は全て詰めろです。まずはその詰み筋を読んでいきます。

A▲1三桂を考えてみましょう。これは簡単ですね。次に▲2一桂成か▲2一歩成までの詰めろになっています。
C▲2四桂も簡単。▲1二桂成、▲1二金までの詰めろです。少し難しい筋の詰めろもかかっていますが、それは後ほど。
B▲1四桂は少し難しいです。A、Cは次にすぐ桂を成って詰みですが、1四の桂はすぐに成れません。歩が邪魔になっているので、この歩を消すのが正解です。▲2一歩成△同玉と歩を消して、それから空いた2二の地点に▲2二桂成と成り込んで詰み上がります。最終手は▲2二金でも正解です。
 

ステップ2:詰めろの受け方を考える

詰めろがかかっていることを確認出来たら、その解除方法を考えます。正解を導き出すには、まず消去法で選択肢を絞るのがよいでしょう。何だか受験を思い出しますね……。受けがありそうなものから見ていきましょう。
まず、一番簡単に受かりそうなのが、B▲1四桂。先ほどの読み筋で出てきた最終手▲2二桂成を受ける、△3一金などが正解です。これでBの選択肢を消すことができました。


これでAとCに絞ることができました。ぱっと見で受かりそうなのはC▲2四桂です。△1四飛と受けて▲1二桂成を防げば詰まない、と思ってしまいそうですが、それには落とし穴があります。▲2一歩成△同玉▲3二桂成△1一玉▲2二成桂という逆サイドからの詰み筋があり、なんと詰んでしまいします! つまりCが第1問の正解です。


A▲1三桂の方が受からなさそうに見えます。△3一金や△3二銀で2一の地点を受けるのは、▲2一歩成△同金▲同桂成△同玉▲2二金打まで。△3二銀なら最終手が▲2二銀になるだけです。しかし、▲1三桂には△4三角と頭の丸い角で受けるのが好手。▲2一歩成△同角▲同桂成△同玉に▲4三角と打っても、△1一玉で詰みません。



もちろん、腕自慢の方はいきなり正解を導き出してもいいですし、選択肢を隠して解いてみてもいいでしょう。

今まで必至問題を解いたことのない方から、解きなれている方まで幅広い棋力の方におススメの『形で覚えよう!実戦で使える1手必至』、是非ご購入いただければと思います。
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