2020.02.19
新刊紹介『竜王戦全集 第1期~第32期』は当事者たちが語る将棋クロニクル
『竜王戦全集 第1期~第32期』の最大の魅力とは?
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
こんにちは。
詰将棋に詳しくない方の編集部員こと島田です。
今日は現在予約受付中の『竜王戦全集 第1期~第32期』をご紹介したいと思います。
この本、第1期~第32期の竜王戦の番勝負、全局を収録しているという、どえらい内容になっております。
目を閉じれば浮かんできますよね。
・・・下馬評を覆した初代竜王・島朗の誕生、羽生善治の19歳史上最年少(当時)での初タイトル獲得。谷川浩司vs羽生の覇権争い、藤井システムでファンを魅了した藤井猛の3連覇、初代永世竜王を懸けて戦った渡辺明vs羽生の百年に一度の大勝負。渡辺明9連覇。そして羽生善治永世七冠誕生。
こんなにもドラマが多い棋戦はなかなかありません。
本書にはこれらの戦いがすべて記録されております。
まえがきは佐藤康光会長。巻頭インタビューは渡辺明三冠と羽生善治九段。
出だしからして超豪華仕様になっております。
時代を築いた2人の棋士が竜王戦について語ったインタビューは完全保存版、これだけでも買う価値ありと言えるでしょう。
しかしかかし!
この豪華メンバーに目がくらんでしまっては本書の最大の魅力を見損じることになる、と私は言いたいのです。(強い意思)
本書最大の価値は「自戦解説・棋譜解説編」にあります。
百聞は一見に如かず。第1期の解説を見てください。
解説者はなんと!
初代竜王・島朗先生その人。
しかもここまで読んだだけでも十二分に伝わる熱のこもった文章。
伝説の「島研」についても触れられています。
「彼らと指して自分は3割~4割しか勝てなかったと思う。それでもよく善戦しているなという気がした」
「次代の覇者たちと練習できている密やかな自信は、自分でも気付かぬうちに対局で勝てる要素を増やしていた」
など、当時の状況が赤裸々に語られています。
米長邦雄九段を破り、見事新時代のヒーローになった島先生。
第2期では最強の挑戦者、羽生善治六段が現れます。
当然、第2期の解説も島先生ご本人です。
驚くべきことに、島先生はこう書かれています。
「羽生さんは間違いなくシリーズを勝つだろう。それが今期、彼が挑戦してきた意味と巡り合わせだと思っていたし、時代の要請というものだ。しかもこの後ずっと勝ち続けていくことが予期できる。ただ、負け方も大事である。最高の負けを演出することが、羽生さんの歴史の始まりにふさわしい」
当事者が、今だからこそ語れる最高級の1次史料。将棋ファンとして読まずにはいられません。
その他にも第10期の解説は真田圭一八段。第15期の解説は阿部隆八段と、その舞台に立ったご本人が当時のエピソードたっぷりに解説してくださっています。
第10期、25歳の真田圭一六段が放った異筋の▲4一金。
「筋悪の一段金。やってはいけない手の見本のような手。だがこの場合に限っては、これが局面打開の妙手だったのだ」
第15期、257手の激闘を制し、羽生竜王をあと一歩のところまで追いつめた阿部隆七段。
「多岐に渡り紆余曲折ありながらようやく幕。駒台に乗りきらない駒に羽生さんが苦笑し、それがまたおかしくて、顔を見合わせ笑ったのを覚えている」
真田先生も阿部先生も、残念ながら竜王獲得とはならなかったわけですが、本書のために正直に、真摯に、素晴らしい解説を書いてくださいました。感謝しかありません。そう思うだけで私なんか、涙なしには読めません。
・・・このように、当事者の先生方が飾ることなく書いてくれた文章、これこそが本書最大の魅力だと言いたいですし、だからこそぜひ皆さんにも読んでほしいと思うのです。
もちろん、冒頭で述べたような竜王戦で起こった数々のドラマ、歴史的な名局についても棋士の先生方が詳細に解説してくださっているので、そちらだけでもご飯230杯くらいいけます。
と、いうわけで『竜王戦全集 第1期~第32期』。
今なら予約特典として、動画付き豪華版が値引き価格で購入できます。
個人的には渡辺明三冠のテンション高めのインタビューもぜひ皆さんに観てほしいところです(笑)。竜王戦はもちろん、昨今の自身の好調の理由についても語ってくださっています。
一人でも多くの方に読まれることを願っております。宜しくお願いいたします。
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詰将棋に詳しくない方の編集部員こと島田です。
今日は現在予約受付中の『竜王戦全集 第1期~第32期』をご紹介したいと思います。
この本、第1期~第32期の竜王戦の番勝負、全局を収録しているという、どえらい内容になっております。
目を閉じれば浮かんできますよね。
・・・下馬評を覆した初代竜王・島朗の誕生、羽生善治の19歳史上最年少(当時)での初タイトル獲得。谷川浩司vs羽生の覇権争い、藤井システムでファンを魅了した藤井猛の3連覇、初代永世竜王を懸けて戦った渡辺明vs羽生の百年に一度の大勝負。渡辺明9連覇。そして羽生善治永世七冠誕生。
こんなにもドラマが多い棋戦はなかなかありません。
本書にはこれらの戦いがすべて記録されております。
まえがきは佐藤康光会長。巻頭インタビューは渡辺明三冠と羽生善治九段。
出だしからして超豪華仕様になっております。
時代を築いた2人の棋士が竜王戦について語ったインタビューは完全保存版、これだけでも買う価値ありと言えるでしょう。
しかしかかし!
この豪華メンバーに目がくらんでしまっては本書の最大の魅力を見損じることになる、と私は言いたいのです。(強い意思)
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百聞は一見に如かず。第1期の解説を見てください。
解説者はなんと!
初代竜王・島朗先生その人。
しかもここまで読んだだけでも十二分に伝わる熱のこもった文章。
伝説の「島研」についても触れられています。
「彼らと指して自分は3割~4割しか勝てなかったと思う。それでもよく善戦しているなという気がした」
「次代の覇者たちと練習できている密やかな自信は、自分でも気付かぬうちに対局で勝てる要素を増やしていた」
など、当時の状況が赤裸々に語られています。
米長邦雄九段を破り、見事新時代のヒーローになった島先生。
第2期では最強の挑戦者、羽生善治六段が現れます。
当然、第2期の解説も島先生ご本人です。
驚くべきことに、島先生はこう書かれています。
「羽生さんは間違いなくシリーズを勝つだろう。それが今期、彼が挑戦してきた意味と巡り合わせだと思っていたし、時代の要請というものだ。しかもこの後ずっと勝ち続けていくことが予期できる。ただ、負け方も大事である。最高の負けを演出することが、羽生さんの歴史の始まりにふさわしい」
当事者が、今だからこそ語れる最高級の1次史料。将棋ファンとして読まずにはいられません。
その他にも第10期の解説は真田圭一八段。第15期の解説は阿部隆八段と、その舞台に立ったご本人が当時のエピソードたっぷりに解説してくださっています。
第10期、25歳の真田圭一六段が放った異筋の▲4一金。
「筋悪の一段金。やってはいけない手の見本のような手。だがこの場合に限っては、これが局面打開の妙手だったのだ」
第15期、257手の激闘を制し、羽生竜王をあと一歩のところまで追いつめた阿部隆七段。
「多岐に渡り紆余曲折ありながらようやく幕。駒台に乗りきらない駒に羽生さんが苦笑し、それがまたおかしくて、顔を見合わせ笑ったのを覚えている」
真田先生も阿部先生も、残念ながら竜王獲得とはならなかったわけですが、本書のために正直に、真摯に、素晴らしい解説を書いてくださいました。感謝しかありません。そう思うだけで私なんか、涙なしには読めません。
・・・このように、当事者の先生方が飾ることなく書いてくれた文章、これこそが本書最大の魅力だと言いたいですし、だからこそぜひ皆さんにも読んでほしいと思うのです。
もちろん、冒頭で述べたような竜王戦で起こった数々のドラマ、歴史的な名局についても棋士の先生方が詳細に解説してくださっているので、そちらだけでもご飯230杯くらいいけます。
と、いうわけで『竜王戦全集 第1期~第32期』。
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個人的には渡辺明三冠のテンション高めのインタビューもぜひ皆さんに観てほしいところです(笑)。竜王戦はもちろん、昨今の自身の好調の理由についても語ってくださっています。
一人でも多くの方に読まれることを願っております。宜しくお願いいたします。
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