新刊案内「戸辺流!こだわりのゴキゲン中飛車」 ~二枚銀をやっつけろ!の巻~|将棋情報局

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新刊案内「戸辺流!こだわりのゴキゲン中飛車」 ~二枚銀をやっつけろ!の巻~

1月28日発売の新刊「戸辺流!こだわりのゴキゲン中飛車」を紹介します。

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こんにちは。先日上海でカエルの肉と豚の脳みそを食べてきた島田です。カエルの方は美味しかったです。

半年ぶりくらいで新刊案内いきます。
本日紹介するのは1月28日発売の戸辺誠七段による「戸辺流 こだわりのゴキゲン中飛車」です。




本書はタイトルの通り、戸辺先生によるゴキゲン中飛車の戦術書です。目次は以下のようになっております。



前半でゴキゲン中飛車VS超速▲3七銀戦法、後半で先手中飛車VS居飛車の最新形を紹介しています。

今日はこの中から第4章の「先手中飛車対△4二銀急戦」の第4節「対△7四歩・△7三銀急戦」をチラ見せしたいと思います。なぜこの形を取り上げたかというと、私がよく使うからです。

この形です。



簡単に言うと、先手中飛車に対しても超速の二枚銀みたいに攻めるということです。居飛車側からすると、これでよくなるなら先手中飛車に対しても後手のゴキゲン中飛車と同じ形で攻められるので記憶の容量を使わなくて済む、という非常にネガティブな採用理由があります。

ところが、そこは中飛車としても一手の違いを生かして有利を目指してくるところ。実はこの▲4六歩と突いた局面がすでにのっぴきならない状態で、このあと中飛車に▲4七銀~▲5六銀の2手を指されると、ドラクエ3でスクルトを連発した「じごくのハサミ」くらい手も足も出なくなります(わかる人だけ)。



※じごくのハサミ状態


と、いうわけで居飛車としては▲4六歩と突かれたタイミングで△7三桂と跳ねて攻めを見せるしかありません。

中飛車は△7三桂を見て▲5四歩△同歩▲同飛と仕掛けていきます。△5二金右なら▲5九飛と好位置に引けますから、居飛車は△5五歩と閉じ込めたいところ。



※飛車を網に入れた状態

むしろ、こうやって飛車を捕獲したいからこそ二枚銀を繰り出していたわけですから、当然こうやりますわな。

「あとは飛車を取りにいくだけだぜっ」と思うじゃないですか。そこで中飛車に用意の一手がありました。 ▲7五歩!!



あちょーーー!!
桂頭にあちょーーー!!!!

△7三桂を跳ねさせたのはこの手を厳しくするためだったんですね。
この歩を取ると▲7四歩が厳しすぎるので△6五桂と跳ねます。この手が角取りで好便!と見せかけて▲9五角!がさらなる用意の一手でした。



「えっ?ナニコレ?パリコレ?△9四歩と突きますけど?」と軽い気持ちで△9四歩と突くと▲6四飛!!△同歩▲7三角成!で一丁上がり。



居飛車からすると「いやいや、そんな狙いあるなら最初から言ってよ」ということになります。てきびし。

と、いうわけでまとめるとこうです。


先手中飛車に対して二枚銀で来たときの対処法
(1)▲4六歩で△7三桂を強要する
(2)5筋を交換する
(3)閉じ込められたところでおもむろに▲7五歩
(4)▲9五角から飛車切りで一丁上がり
(5)お待たせしました、こちら当店自慢のゴマ豆腐でございます

以上です。


これで、先手中飛車に対して二枚銀で来られても大丈夫。今日も世界の平和は保たれた、・・・と思うじゃないですか。

実は居飛車には先に△8六歩の突き捨てを入れておく手段があるのです。これは書籍の中では「本気の△8六歩」という名前で紹介されている居飛車最強の手段です。

さて、この手に対してはどのように対処すればいいでしょうか?


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残念です。任意の取り調べではこの辺が限界です。続きは書籍でご確認ください。

本書には先手中飛車VS居飛車の他の形、例えば角道不突き急戦対策や角交換型も紹介されています。もちろん、超速▲3七銀対策の最新形もこの上なく詳しく解説されています。
中飛車を主戦場とする方にとっては必須の一冊、ぜひ手にとっていただければ幸いです。

宜しくお願いいたします。


おまけ(コラム4 加瀬師匠と一門に掲載した写真)



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