最新号のウラ話@11月18日号|将棋情報局

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 皆さんこんにちは。週刊将棋の下村です。竜王戦第3局は挑戦者の渡辺明棋王が勝って2-1となりました。拮抗した展開になって今期は盛り上がるシリーズになりそうですね。週刊将棋的には3ー3までもつれこんで最終局を年末合併号掲載!というのが理想の紙面ですが、こればかりは勝負事なので分かりません。とりあえず次は糸谷竜王が勝つと2-2になり、第6局(筆者が天童に出張)までが確定するので、今回はちょっぴり糸谷竜王に肩入れして観戦したいと思います。

 さて竜王戦と並行して王将リーグも佳境に入っています。タイトルホルダーと実力者がひしめく王将リーグ。先週頭には全勝者の糸谷竜王、久保九段が敗れ羽生名人が浮上。一気に混戦模様になりました。王将リーグは1週間に2局指す棋士もいるので、挑戦権争いの状況も1週間で大きく変わってきます。先週は糸谷竜王、久保九段、深浦九段が2局指しました。今週号は4~5面で詳細をレポートしていますのでお楽しみください。

 旧聞になりますが王将リーグでの取材ネタを一つ。王将リーグの1回戦の羽生名人-糸谷竜王戦を取材をしたときのことです。朝、写真撮影のため特別対局室に入り両対局者を待ち構えていると、糸谷竜王が先に入室して下座に着座。遅れること数分、後から羽生名人が入ってきました。

 そして対局前からいきなり戦いの火蓋は切られたのです。まず羽生名人が糸谷竜王を見るなり、「あ、あ、向こう側にどうぞ」。と先制攻撃で上座を勧めてきます。驚いた糸谷竜王は思わず腰を浮かせて「いえ、でも…」と断る気配で応戦します。しかし羽生名人が畳み掛けます。「いえいえ、竜王なんですからそちらにどうぞ!」オーバー過ぎる手振りで、再度糸谷竜王を上座に勧めます。糸谷竜王も羽生名人の気迫?に押されてついに立ち上がったのですが、そこは若き竜王「えっ、そう言われましても」と、遠慮しつつも固辞の姿勢を崩しません。羽生名人もさすがに諦めて「ではこちらで失礼します」と言い、上座に着いたのでした。(多少脚色があります)筆者は将棋記者歴が長いので、こういう光景は何度となく見てきましたが、竜王vs名人での上座の譲り合いはさすがに初めてです。思わず連写してしまいました。

 対局の原稿記事にもこのことは触れましたが、スペースに限りがあるのでサラッと書きました。しかし写真は載せられなかったので、せっかくなのでここに載せておきます。連続写真でそのときの会話を想像しながらお楽しみください。

 今週はほかに女流四冠へ死角なし!の里見女流三冠が挑戦する倉敷藤花戦第1局。伊藤沙恵女流二段が1勝を返した女流王座戦第2局。順位戦は佳境に入りA級、B1、B2がレポートと盛りだくさんの内容です。11月18日号をぜひお読みください。


 

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