久保&菅井の振り飛車研究
発売日:2015-01-23
販売元:マイナビ出版
判型:四六判
ページ数:240ページ
難易度:初級~中級
ISBN:978-4-8399-5436-9
本書は2人のカリスマ棋士、久保利明九段と菅井竜也五段が22の振り飛車のテーマ局面について意見を述べ合い、互いの見解について語り合ったものです。
「菅井五段は序盤の知識は豊富だし研究熱心。彼との対戦は、私にとってもメリットが多かった。」(久保利明)
「以前から憧れて目標にしていた久保利明九段と一緒に本を出すことができて、感激しています」(菅井竜也)
互いの実力を認め合う二人の見解はときに同調し、ときに対立します。久保九段が「考え方の微妙な食い違いが面白いと思うのでその辺りを読んでほしい」(まえがきより)というように、相手を信頼しているからこそ飛び出す率直な意見のぶつかり合いは読んでいて面白く、もちろん将棋の研究としての興味深さも一級品です。本書ではゴキゲン中飛車、石田流、角道オープン四間飛車、向かい飛車、先手中飛車、相振り飛車、昭和の定跡と7つの章に分けて、それぞれの戦型のテーマ局面を研究しています。
ゴキゲン中飛車における菅井新手△2四歩から始まり、久保流急戦向かい飛車、第3回電王戦第1局菅井竜也五段VS習甦、西川流▲8五歩型四間飛車などなど、まさに振り飛車最前線の話が満載です。
ゴキゲン中飛車の章では以下のような印象的なフレーズも。
(菅井五段)「みんなが超速をやってくれるのなら、自分は毎回ゴキゲン中飛車をやってもいいです」
(久保九段、超急戦について)「居飛車を持ったら▲5八金右とは上がりたくないね。将棋を指したいから」
最後の昭和の定跡では山田定跡について久保九段が菅井五段に定跡講座をする場面もあり、微笑ましいながらも久保九段の知識の豊富さや菅井五段の指摘の鋭さに驚かされます。
とにかく最初から最後までどこを取っても面白く、目の離せない一冊です。
振り飛車党だけでなく、すべての将棋ファンの皆さまに読んでいただければ幸いです。
著者プロフィール
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久保利明(くぼ・としあき)
1975年8月27日生まれ。兵庫県加古川市出身
1986年、6級で淡路仁茂九段門
1993年四段、2010年九段
軽快にさばく振り飛車を得意とし、「さばきのアーティスト」の異名を持つ。また一方で形勢が不利になってからの「粘り」にも定評がある。
2009年、第34期棋王戦で佐藤康光棋王を破り初タイトル。2010年、第59期王将戦で羽生善治王将からタイトルを奪い、振り飛車党としては大山十五世名人以来の二冠王となった。タイトル戦登場は11回。獲得は棋王3期、王将2期の合計5期。棋戦優勝は5回。将棋大賞は第36回(2008年度)の升田幸三賞など多数。
著書に「久保流 最強先手振り飛車」「久保の石田流」「久保の中飛車」「久保振り飛車実戦集」「最強四間飛車マニュアル 急戦編」(日本将棋連盟)、「久保利明のさばきの極意」(NHK出版)、「久保利明の最強振り飛車戦略」(木本書店)などがある。
菅井竜也(すがい・たつや)
1992年4月17日生まれ。岡山県岡山市出身
2004年6級で井上慶太九段門
2010年四段、2011年五段
振り飛車研究の最先端を走る棋士の一人。最近は相居飛車の将棋でも新機軸を打ち出している。
第5回(2011年度)大和証券杯ネット将棋・最強戦で優勝。第5回(2011年度)朝日杯将棋オープン戦でベスト4進出。第6回(2012年度)では決勝進出。第71期順位戦でC級1組に昇級。第39回(2012年)将棋大賞で新人賞受賞。
著書に「菅井ノート 実戦編」「菅井ノート 後手編」「菅井ノート 先手編」(マイナビ)がある。
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