2017.04.17
第12回 トークンを発行してみよう
はじめに
「そもそもトークンてなんだ?」と思われそうですが、イメージとしては、
チケット、パチンコの玉、おもちゃのお金
が近いでしょうか。もしくは地域通貨であったり、証券のようなものですね。
要は作った人が存在し、その人が自由に発行量を決めることができるおもちゃのコインのようなものですね。それがブロックチェーン上にデジタルデータとして表現されている感じです。もちろんこのコインは発行者の腕次第で価値を生みます。ゲームアイテムにしたり(Spells od Genesis,Beyond the Boidなど)、Dappsでの利益配当に使ったり(Augur,Firstbloodなど)すれば価値を生むことがあります。
今回は日本でもメジャーなCounterpartyと、Dappsが多いEthereumを使いトークンを作成してみます。
CounterParty
Counterpartyは、Bitcoinネットワークを利用し、トランザクションに追加の情報を書き込むことで実現するタイプのトークンプラットフォームです。分散型取引所(DEX)があり、トークンの作成および管理ができます。
また、CounterpartyはBitcoinネットワークを利用しているため、取引手数料分のBitcoinが必要になります。また、独自トークンの作成には、XCPというネイティブトークンが必要になります。
このCounterpartyを扱うのに一般的なウォレットはIndieSquareというモバイルアプリです。
公式サイト[https://wallet.indiesquare.me]
使い方は、アプリのチュートリアルに従っていけば簡単だと思います。
大切なことは、パスフレーズをきちんとメモして安全に保管することです。これがいわば秘密鍵となります。
また、トークンの発行も、右上の「トークン新規発行」のところから流れに沿っていけばわかる、親切な設計になってます。ここで気をつけておきたいのが、0.5XCP以上のXCPをPoloniexやZaifなどの取引所で購入しておくことを忘れないことです。
ちなみに私も、[ブログ]にて寄付のお返しにUDONトークンをお返ししてます。
Ethereum
さて、こちらが大変です。(開発者向けに出しているものはありますが)モバイルアプリがありません。普通は、コードをEthereum.orgから拾ってきて実装しなくてはいけません。ですが、簡単なものでしたら、そういったものに触らなくてもできます。
・トークンを発行するのに必要なもの:Chromeブラウザ、0.1ETH以上、PC
トークンを発行する方法
1. https://chrome.google.com/webstore/detail/metamask/nkbihfbeogaeaoehlefnkodbefgpgknnにChromeブラウザでアクセスし、MetaMaskアドオンをインストールする。
2. ウォレットを作成し、0.1ETHを送信しておく。もちろんパスフレーズは安全に保管。
3. https://tokenfactory.surge.sh/#/factoryにアクセスし、上から、発行量、名前、桁数、トークンの短縮名を入れ[Create Token]をクリックする。
4. Metamaskのウィンドウが立ち上がるので、[ACCEPT]をクリックするとトークンに関するトランザクション(コントラクトアドレスを作成するトランザクション)が作成される。
5. Metamaskを立ち上げて、トランザクションの記録をクリックし、Etherscanにアクセスする。
すると、上記の図のような感じになっていて、コントラクトアドレスが作られていることがわかると思います。
トークンを送信する方法
1. https://tokenfactory.surge.sh/#/tokensearchにアクセスし、先ほどのコントラクトアドレスをペーストし[Go to Token]をクリックする。
2. 「Transfer ~」に送信先のアドレスと送信する量を入力し[Transfer Amount]をクリックします。
3. 同じく、Metamaskを立ち上げトランザクションの記録をクリックし、Etherscanにアクセスする。
すると上の図のようになっているかと思います。
トークンを受信したことを反映する方法
今回は割とメジャーなウェブ型ウォレットであるMyEtherWalletを使用したいと思います。
https://www.myetherwallet.com にアクセスするか、 https://chrome.google.com/webstore/detail/myetherwallet-cx/nlbmnnijcnlegkjjpcfjclmcfggfefdm をインストールする、もしくは https://github.com/kvhnuke/etherwallet をダウンロードする、のいずれかをしてください。
1. Ether送出 トークン送出にアクセスし、受信したアドレスを開く。なければ作る。
2. 「カスタムトークンを追加」をクリックし、アドレスに先ほどのコントラクトアドレス、トークンシンボルにトークンの短縮名、ケタ数に先ほど入れた数字から1引いたものを入力する。
これで反映されていると思います。
おわりに
これで本連載「入門 暗号通貨」は終わりとなります。いかがでしたでしょうか?
記載内容は氷山の一角で、まだまだ暗号通貨には様々なプロジェクトや技術などがたくさんあります。おそらく、これほどパワフルで日々新しいことが出てくる界隈はなかなかないと思います。
投資だけでなく、是非暗号通貨を楽しんでください。新しいサービスに触れるのもよし、プロジェクトを支援するのもよし(ただし詐欺には気をつけてください)、情報発信するのもよしです。
本連載がその一助になれば幸いです。ありがとうございました。