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入門 暗号通貨

第2回 Bitcoinについて -前編-

最も基本的なBitcoinとその論文を参考に、Bitcoinのしくみを学んでいきます(全3回、前編)

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はじめに

今回から3回にわたって、最も基本的なBitcoinとその論文を参考に、Bitcoinのしくみを学んでいきたいと思います。最初にBitcoinについてざっと説明をしたいと思います。

参考になる動画↓

https://www.youtube.com/watch?v=rZ7dbOzz05k
https://www.youtube.com/watch?v=Gc2en3nHxA4

Bitcoinの特徴

まずはBitcoinの特徴について説明し、お金、通貨を比較してみます。表にするとこんな感じになります。

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※掲載画像はクリックで拡大できます(以降の図も同様)

 Bitcoinをひと言で言い表すと「分散型のデジタル通貨」です。政府や金融機関などのクライアント・サーバー方式のネットワークではなく、P2Pネットワークで稼動します。金融機関などを通さず直接コインを送れるので、手数料を低くすることができます。インターネットがあれば世界中のどんな国でも使用でき、始める際の審査や ややこしい書類の提出も必要なく、口座の凍結などもなく、簡単に始められます。

このBitcoinネットワークの内部通貨はBitcoinです。量を表す場合、よくBTCと表記されます。 そしてコインの発行主体はいません。プログラムが発行の仕方をきちんと決めていて、上限は2100万Bitcoinです。 発行スピードですが、“およそ10分につき50BTC”を4年間続けた後、半減しておよそ10分につき25BTCになります。またそれを4年間続けた後、半減しておよそ10分につき12.5BTC・・・というように発行されるようになってます。上限が決まっているのは、上限は地球上にあるだけとされている金(Gold)の性質に近いことから、Bitcoinは金とよく似ていると言われます。

どのように動いているのか

ここで語られるしくみは、パブリックチェーンの基本的なことであり、Bitcoinが作り出したしくみに名前がついたものです。

また、本連載の図は、Bitcoinの論文より引用しています。
引用元: http://bitcoin.org/bitcoin.pdf Satoshi Nakamoto

Bitcoinが実現するもの

現状様々なネット決済サービスがあります。ですがどのサービスも取引を行う場合、当事者同士だけでなく何かしらの第三者機関(主に金融機関)を置いて決済を行なっていて、そして保証をしています。しかしそのようなサービスは手数料が高いです。保証にはコストがかかるからです。またさらに、そのような機関は様々な個人情報を要求してきます。保証のためです。
当然ですが、現金ではこのようなまどろっこしいことは必要ありません。当事者同士で取引を簡単に行えるからです。かつては現金に近い電子マネーは存在しませんでした、ということで提案され作られたのがBitcoinなのです。

システムの基本方式

コインを動かす際は、利用者の公開鍵を元にアドレスと言われるものを作り、そこにコインを送信するというリクエストを秘密鍵を使って署名します。これにより「秘密鍵を持つ」本人しか取引を作成できなくします。しかし問題となるのは、このコインが二重に使われたものかもしれないということです。今まではどこか中央機関が管理し、二重に使われてないことをチェックし保証していました。ですが、このようなしくみは中央機関に依存しすぎるという欠点があります。なので取引をすべて公開し利用者が簡単に見れるようにし、コインが二重に支払われた場合、最初の取引だけを有効にすれば解決します。

しかし、目指していることは「不特定多数が出入りするP2Pネットワークでシステムを動かす」というかなり難易度の高いものです。果たしてこんな状況で、全員が正しく取引履歴・残高について「共有、合意」できるのでしょうか?(厳密には違うのですが)

ビザンチン将軍問題にBitcoinネットワークはたとえられ、現実的な解を出したと言われております。Satoshi Nakamotoも実際にそう記述していました。

ビザンチン将軍問題とは

それではビザンチン将軍問題について解説してみたいと思います。

これは「皇帝(管理者)」がいれば実に簡単なことです。「翌日の正午に攻撃だ」といって背く裏切り者がいれば「お前はクビ!」と言って、裏切り者をどこかにやってしまえばよいだけです。しかしここでは"皇帝"はいません。どうすれば攻撃ができるでしょう?これは次のように証明することができるとされています。

どうですか? Bitcoinの状況と似ていませんか?すなわち「P2Pネットワーク内で管理者が居なくても、各コンピュータがすべての取引履歴に関する記録について合意できるか?」という事です。

「Bitcoinについて -中編-」に続きます。

著者プロフィール

うどん(著者)
Mt.Goxの件からBitcoinに気づき、興味を持つように。その後、そのほかの暗号通貨にも手を出すようになる。Twitterやブログなどで情報発信中。
ブログ:http://udon-cryptocurrency.hatenablog.com/
Twitter ID:@udon_crypto
Bitcoin Address:1Mmr1ff9bYTFzjDx5hgDNijsVh6B88iuV3