運用コストを知る ~各種手数料が利益に大きく影響する~
2022.12.05
ファンドの種類は保有年数で変わる 投資信託にかかる手数料
投資信託にかかる主なコスト
・名称 販売手数料
・時期 購入時、直接負担
・計算方法 購入価額 × ●%
・支払先 販売会社
・コストを対価とする役務の内容 商品および関連する投資環境の説明・情報提供、購入に関する事務コストなど
・名称 運用管理費用(信託報酬)
・時期 保有中、間接的に負担
・計算方法 日々の純資産総額 × ●%
・支払先 運用会社
・コストを対価とする役務の内容 ファンドの運用、それに伴う調査、法廷書面の作成、基準価額の算出など
・支払先 販売会社
・コストを対価とする役務の内容 購入後の情報提供、各種書類の送付、口座内での管理、事務手続きなど
・支払先 信託銀行
・コストを対価とする役務の内容 ファンドの財産の保管、管理など
・名称 信託財産留保額
・時期 主に換金時に直接負担
・計算方法 基準価額 × ●%
・支払先 信託財産に留保される
・名称 売買委託手数料
・時期 株式等売買時、間接的に負担
・計算方法 事前に明示されない
・支払先 証券会社等
・コストを対価とする役務の内容 投資信託で投資する対象の株式や債券を売買する際に発生する費用として、発生の都度徴収される費用
・名称 監査報酬
・時期 保有中、間接的に負担
・計算方法 事前に明示されない
・支払先 監査法人等
・コストを対価とする役務の内容 決算ごとに監査を受ける必要があり、その監査に要する費用
投資信託は、長期保有することでトータルコストは変わってくる
運用コストは損益とは関係ない
投資信託に関わらず、投資においてマイナスの要素となるのが「税金」と「コスト」です。投資信託も金融商品ですので、当然税金も各種コストもかかります。税金に関しては、投資信託の売却益や普通分配金などの利益に対して20・315%の税金がかかります。
コストについては、運用の損益に関わらず必ずかかるものですので、チェックが必要です。同じ運用実績であれば、コストを低く抑えたほうが実質リターンを高めていくことができます。株式の手数料は自由化されていますので、手数料の安い証券会社を選ぶことでコストを抑えることが可能です。
長期になるほど運用コストが大きな差になる
積立期間別の信託報酬 累計額
コストを支払ってプロに運用を任せている
預金や債券は表面的にはコストがかからないとされていますが、投資信託の場合は、3つの会社がそれぞれの業務を担っていますので、それぞれにコストが発生することになるのです。主なコストは、販売会社が徴収する「販売手数料」、運用会社と管理会社が徴収する「運用管理費用(信託報酬)」です。投資家は、それぞれのコストを負担していることになります。投資信託を購入するということは、自分の資産を運用・管理するために、このようなコストを支払って「大勢のプロ」を雇っているのだ、という考え方もできます。
投資家は提供される情報やサービスの対価を支払っているのですから、コストに見合うサービスを受けることができると考えて、「こんなことを聞いたら恥ずかしい」などと遠慮せずに、販売会社や運用会社などにどんどん質問するなど活用することも考えましょう。プロにお願いしているからといって必ず成果が得られるものではありません。運用にかかるコストをできるだけ抑えて、運用効率を上げていくことは投資家としての重要なポイントとなることは言うまでありません。