資産は自分で作り自分で増やしていく

　「資産運用や投資は、お金がある人が行うもの」「自分には運用できる資産がないので、投資には無関係」などと、思っている人が多いかもしれません。

　お金や資産は、何もしなければ増えることもなければ、減ることもありません。自分で増やそうとしない限りは、いつまでたっても「無関係」のままです。

　毎月仕事で得た収入も「資産」です。すべてを生活のために消費するのではなく、一部を投資や運用に回し、能動的に資産をつくる努力をしてみてはどうでしょう。

まずは少額投資で資産運用を経験する

　株式や投資信託などの金融商品は、100円や1000円という少額ではできないと思ってはいないでしょうか。

　そんなことはありません。少額からでも投資は可能です。

　少額でも、投資や運用に回せば、時間の経過とともに積み上がり、運用実績などが得られるので、5年、10年、20年と時間がたてば、思わぬ資産が形成されている可能性があるのです。

　まずは、投資や資産運用をあきらめるのではなく、少額からでもチャレンジするという姿勢が重要です。
　
また、少額からの投資で資産運用に慣れておけば、将来的に潤沢な運用資金が確保できたときに、より効果的な運用を考えることも可能となります。 まずは第一歩を踏み出すことが重要となるのです。

スマホのアプリで簡単に始められるものも

　少額投資に明確な定義はありませんが、一般的には1万円以下の金額から始められる投資のことを指します。投資経験がない人や資金が少ない人でも簡単に始められます。

　現在では100円から投資できたり、スマホのアプリで手軽に始められるものもあります。

　株式や投資信託のほか、FX(為替証拠金取引)や株価指数や商品(原油・金など)のCFD (差金決済取引)など、幅広い運用商品があるのです。

　また、投資方法も現金の積み立てや入金によるものだけではなく、楽天ポイントやTポイントなど、各社が発行するポイントを使って投資を行う方法や、買い物アプリなどの取引記録を読み取って、自動的に計算された「おつり金額」を設定して運用資金として積み立てていく投資方法など、初心者でも取り組みやすい仕組みが準備されています。

　まずは、自分で無理のない方法で始めてみましょう。 面倒くさいとか、わからないからできないなどと思わずに、積極的に取り組んでみる意識が重要です。まずは自分で動いてみることをおすすめします。

少額投資のメリットとデメリットを知っておく

　少額投資の最大のメリットは、まとまった資金を準備する必要がないということですが、少額からの投資のため損失も少ないという点や、実際に投資を行うことで、自分自身に投資のスキルを身に付けることができることもメリットです。

　反対に、投資金額に比例して得られる利益も少ない、短期で大きな収益は上げられない、取引できる銘柄や時間などに制約がある、取引によっては割高な手数料を負担することになるなどのデメリットもあることも頭に置いておきましょう。

　いずれにせよ、投資や資産運用は、今後の生活には欠かせないものとなります。まずは少額からでも、自ら積極的に取り組んでみることが重要といえるでしょう。

　また、証券会社の少額投資非課税制度「つみたてNISA」は100円から、個人型確定拠出年金「iDeCo」は5000円から始められますから、あわせて検討をしてみるといいでしょう。

　少額でも、投資や資産運用はできます。まずは始めてみることが大切です。