ファンドの運用効率と利益率の確認方法
2022.10.24
騰落率とシャープレシオをチェックして効率の良い運用を目指す
投資信託の騰落率
騰落率とシャープレシオで運用効率をチェックする
投資信託の「騰落率」とは、特定の期間(3カ月、6カ月、1年、3年など)においてファンドの基準価額がどれだけ変動したかの変動率を表す数字で、ファンドの運用成績を図るものと言えます。ただし、期間によって変動率は違いますので、短期的に騰落率がマイナスでも長期間ではプラスということもありますし、その逆もあります。
「シャープレシオ(効率係数)」は、リスクを取って運用した結果、安全資産(リスクがゼロと仮定した資産)から得られる収益(リターン)をどの位上回ったか、比較できるようにした指標で、ファンドの運用成績を比較する場合に広く用いられています。単にリターンを比較するのではなく、その裏にあるリスクとの関係で運用成果を判断しようとするもので、数字が大きいほど効率の良い運用ができているということになります。
例えば、リスクが同等でリターンが大きければ、シャープレシオは大きくなり、リターンが同等でもリスクが小さいほどシャープレシオは大きくなるという具合です。
トータル・リターンをチェックして定期的に損益を把握する
投資信託のトータル・リターン
トータル・リターンで利益を確認する
投資信託で利益を得る方法としては、「基準価額が上がり解約(売却)益を得る」「分配金を受け取る」などがあります。ファンドの新規買付け時から算出基準日までの全期間を通じた損益金額を収益率としてパーセンテージで表したものを「トータル・リターン」と言います。
近年、分配金を出すファンドが多く販売され、投資家からは「結局、いくら利益が出ているのかよくわからない」といった声が多く聞かれるようになり、2014年12月1日以降、投資信託を販売する金融機関(銀行・証券会社等)に対して「トータル・リターン通知制度」として、定期的に投資家に通知すること(年2回以上)が義務付けられています。