6月1日(日)は競馬ファン待望の日本ダービー。普段馬券を買わない人も「ダービーだけはひと勝負」という方は多いだろう。
馬券の買い方はいろいろあるが、王道は勝ち馬を予想すること。また勝ち馬予想にもいろいろな手法はあるが、ここでは過去のデータから勝ち馬に迫ってみたい。
日本ダービーは3歳馬の頂点を決めるレース。従って、どの陣営も馬の調子がピークになるように仕上げてくる。勝ち馬の傾向は簡単だ。10年間、例外のないパターンがある。
■データで残る3頭
【過去10年の勝ち馬の傾向】ローテーション
・前2走とも重賞に出走し、皐月賞以外は1着か2着。皐月賞は3着以内か1番人気。
【今年該当するのは】
5番 トゥザワールド
13番 イスラボニータ
16番 レッドリヴェール
の3頭のみ
しかしながら、単勝の3点買いとか、頭が3つの3連単は性に合わない。
さらに絞り込んでみよう。
■そして2頭が残る
【過去10年の勝ち馬の傾向】馬体重
・前2走の馬体重はともに440キロ以上である。
過去のダービー馬で軽いのは448キロのディープインパクトと444キロ。2頭とも前走より4キロ増えての出走だった。
440キロというのが微妙なラインで、馬券圏内の3着まで全馬が当日440キロ以上である。なお先週のオークス、1着ヌーヴォレコルトは444キロ。以下5着までが450キロ以上であった。牝馬だけのオークスでそうなら、牡牝混合のダービーではなおその傾向が強いといえるだろう。
ということで、牝馬で前2走が418キロのレッドリヴェールは消しとなる。牝馬のダービー馬といえば7年前のウオッカが思い出されるが、この馬は482キロ。男馬顔負けの堂々たる馬格の持ち主だった。ハープスターなら分からないが、レッドリヴェールでは無理だろう。
■死角のない人気馬2頭
【過去5年の勝ち馬の傾向】初勝利
・デビューから2戦目以内に2番人気以内で勝っている。
ダービー馬はデビュー前から素質を示していることが多く、陣営もきっちり仕上げてくる。だから、概ね2戦目以内に2番人気以内で勝つことが多い。
この条件にはトゥザワールド、イスラボニータも当てはまる。
【過去10年の勝ち馬の傾向】着差
・エイシンフラッシュを除く勝ち馬9頭は勝利時に0秒4以上の差をつけたことがある。
ダービー馬たるもの快勝というシーンがあってしかるべきだが、トゥザワールドは最高0秒3差、イスラボニータは0秒2差となっている。ただエイシンフラッシュという例外があるので、参考にならないデータかもしれない。
ということで、皐月賞2番人気1着のイスラボニータと皐月賞1番人気2着のトゥザワールドにはデータ的な死角がないことが分かった。
■フジキセキ産駒の距離不安
弱点といえば、イスラボニータがマイラー色強いフジキセキ産駒であること。フジキセキ産駒は2000mでは何頭か重賞で勝っているが、2100m以上の芝重賞では80戦未勝利である。イスラボニータ自身がデビュー戦、2戦目と1600mの距離を使われたのも、陣営がダービー向きと思っていなかった証拠だろう。過去5年のダービー馬のうちオルフェーヴル以外は1800mでデビューしている。
ただし、難しいのはフジキセキ産駒の東京芝2400mが全く駄目というわけではないこと。ドリームパスポートはダービー3着、ジャパンC2着。エフティマイアはオークス2着と勝てないまでも同じ舞台で惜しい競馬をしている。
一方のトゥザワールドはダービー馬キングカメハメハ産駒。母はエリザベス女王杯勝ちトゥザヴィクトリーで血統面での距離不安はない。
こうしてみるとやはりトゥザワールド本命という結論に落ち着く。イスラボニータは押さえの評価といったところか。
■自腹馬券はひとひねり
相手は難解だが、前々走が重賞でないという1点でデータから漏れた7番ウインフルブルーム、18番ワールドインパクトはぜひ入れたいところだ。
馬券的には1着を固定するのは危険かもしれない。「競馬予想GP」の予想はいつも通り3連単12点、馬単8点を載せる予定だが、自腹の馬券はひとひねり加える。当日、競馬場で勝負するつもりだったが、担当の志村にせかされたので、明日馬券をアップする。お楽しみに。