こんにちは。熱男こと囲碁編集部の山本です。
皆さんは夏バテは大丈夫でしょうか? こう熱いと冷房が効いた部屋で囲碁書籍を読みたくなりますね! そんな方にオススメな新刊をご紹介します。
本日発売!
大橋拓文著
『究極の囲碁上達ツール アルファ碁Teach完全ガイド』
昨年の12月に公開された「アルファ碁Teach」ですが、自分ひとりでは手に負えないという方も多いのではないでしょうか?
「奇抜な手が多い」「評価値ってなに?」「中途半端に終わっていて、続きがみたいんだけど・・・」と悩みが尽きません。
でも、
あのアルファ碁から学べるツールをこのままにしておくのはもったいない!
ということで本書の出番です。
本書は、ティーチが示してくれる手や評価値の中から、実戦的なものを厳選して紹介しています。もちろん紹介だけではなく、「なぜ、この勝率になるのか?」「ティーチの手順の裏に秘められた手筋や死活」「アマチュアにオススメの進行例」など、大橋六段による
解説がついているので、上達にも役立てることができます。
章立ては以下の通りです。
- 李セドル戦を振り返る
ティーチを使ってセドル戦の対局を検討しています。問題形式で、気楽に楽しめます。
- マスター戦を振り返る
マスターvs人間の60局の振り返りです。「あの場面をマスターはこう評価していたのか~」ということが分かるので、この章を読みながら棋譜を並べてみるのもオススメです。
- アルファ碁流雷神の三々入り
アルファ碁の得意技「三々入り」を解説しています。使いこなすのに必要な変化をティーチの評価値を参考に解説しています。
- アルファ碁流風神のツケ
アルファ碁独特の「ツケ」を解説しています。難解すぎるものは廃し、実戦的なものや考え方の応用が利くものを取り上げています。
- フラッシュ形勢判断
大橋六段が提案する、ティーチを使った新しい上達法です。
- ティーチ勝率順布石16選
ティーチが示す棋譜の中で、見所の多いものを厳選して、勝率順に紹介しています。黒の勝率が70%~20%まで。どういった布石が勝率が高くなるのか、というイメージをつかむ練習になります。
さて、ここでは5章のフラッシュ形勢判断を少しだけ紹介してみたいと思います。
まずは、下の図をご覧ください。

白番です。次の一手とそう打った場合の勝率を答えてください。
あまり悩まずに、直感で示してください。
さて、これがどのような上達法かというと、大橋六段の言葉を引用させていただきます。
この章の狙いは主に二つあります。
① 形勢判断を直感的にできるようになる
② 局面ごとに捉える目を養う
誰しも、相手の石音がした方に引っ張られて、大事なことを見逃してしまった経験があるのではないでしょうか?
問題図ではそこに至るまでの手順は隠してあります。手順の情報に引っ張られないような至高回路を作ることが本章の目的の一つです。ティーチの総手順は解答ページで示しましたので、問題を解いた後に、気持ち新たに並べてみましょう。問題図を見たときと違った感覚を味わえたとしたら、すでに効果が出ていると言えます。
もちろん、必ずしも次の一手を一致させる必要はありません。第一感の考え方が合っていれば十分でしょう。例えば上図なら、「左辺から下辺にかけての黒模様を消したいな~」
というイメージです。その上で、「こういう手があるのか」と正解を見て、使えそうな手は是非、実戦で試してみてください。勝率についても、パッと見の感じと解答とそこまで離れていなければ十分です。
全30問の出題なので、楽しみながら解いてみてください。
本書は、感覚問題から次の一手問題、講座から布石の棋譜並べまで、様々な要素があるので飽きずに楽しめると思います。
大橋テイストが存分に詰まったアルファ碁ティーチ本、是非一冊いかがでしょうか?
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