第３図以下の指し手
▲１七角　△６一飛　▲３五歩　△同　歩
▲同　銀　△３四歩　▲４六銀　△６六歩
▲同　銀　△６四銀　▲３七桂　△３六角
　　　　　　　　　　　　　　 （第４図）

狂った羅針盤
さて、第３図は△６五歩と仕掛けてきたところ。
ここで▲３五歩という変化がある。
千葉さんは「△同歩▲同銀△３四歩で…」
「いえ、それは▲７三角成で…」（早水）
「あ、そっか。でも気づいてなかったからこう指しちゃってたかも」とうそぶいていたが、
▲３五歩に対して△６四銀と出られると難しい。
そう読んで、本譜は▲１七角としたが、どうもこのあたり、こちらは少し形勢が悪いようだ。ところが対局中は不満はないと思っていたのだからあきれる。

 

　第４図以下の指し手
▲４四歩　△同　歩　▲４五歩　△６五銀
▲同　銀　△同　飛　▲６七歩　△８六歩
▲同　歩　△６六歩　　　　　（第５図）

第４図の直前まで模様がいいと思っていたのだ。
どうも、羅針盤が狂っていたみたいだ。

そしてそれを如実に示すのが第４図を迎えての私の反応。
この△３六角は絶妙の一着で、後手の優勢を決定づけた一手なのだが、
対局中の私は後手の勝負手だと認識し、ひるまず攻め合えば勝ち、というあやまった方向に突き進んでしまう。

第４図では悪いながらも▲６七金と辛抱するのだった。
以下△５三銀（好手）▲７五歩としたほうが、アヤがあったと思う。

　 　 　

 

千葉−早水戦の棋譜
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