対局の後は不思議なもので、負けた後、自分の将棋なのに、
「なんでこんな手指しているんだろう」とか、「なにこれ!?」
と思うことばっかりなんですよね。
でもこれは後の祭り。
『これを反省しないと、前にちゃんと進めないし、これが女流棋士での最後の将棋でもない!』と自分に言い聞かせるのに、大分時間がかかりました。
でも、今回負けた事、くやしいというのはもちろんですが、
それ以上に自分に腹が立ちました。
今まで何をしていたのかな・・・と。
昨年はいろいろあって、自暴自棄になっていた時期もありました。
悩んで、悩みすぎて、泣いて、困って。
辞めようと本気で思っていた時期もありました。
それは単に逃げているだけだろうと分かってもどこかで迷っていて・・・。
でも、この対局でボロ負けをして、少し時が経って、この文章を書いている今はなんだかつっかえていた物が取れたような気がしています。
この負けはいつもの負けとは違い、とても大きいものでした。
観戦記だけではなく、リアルタイムで棋譜が配信されますし、沢山の方が見ていてくださっているものだったのですから・・・。
そこで、私にとって、一番恥ずかしい将棋をみせてしまったのですから・・・。
今まで大きな壁はあっても、挫折に近いものは経験してきませんでした。
でも、だからこそ自分を見つめなおすきっかけになりました。
この負けは私にとって必要だったような気がしています。
この敗戦があったから、悩んで気持ちを切り替えることが出来たんだと思います。
自分の弱点を少しだけ知って気分も前向きになることが出来るようになりました。
今年からはいつもと違うNEW『私』で出発しようと思います!