第1期マイナビ女子オープン 本戦1回戦第5局
村田智穂女流初段vs鈴木環那女流初段

自戦記 村田智穂


「NEW『私』出発」

 

「今回ダブル自戦記として書かせて頂く事になりました。

正直、ここに私が書いていいのか・・・という思いがあります。
序盤からの迷いからそのまま作戦負けになってしまい、皆様にお見せ出来ないような棋譜になってしまいました。
ただ、これも自分の作った将棋であり、棋譜なので、責任を持って、自分を認めて、

書きたいと思います」。
とだけ対局の直後に書いたまま、筆をおいたままにしていました。

どう書いていいのか、書く言葉も暗いものばかりしか浮かんでこない状況でした。
そして少し日が経ち、落ち着いてかけるようになったので、筆を走らせています。

当日は、ウェブカメラでの対局姿の配信やネット中継と初めての事ばかりで緊張していました。何回か中継画面をリアルタイムで見ていたからです。

画面と一緒に表情も更新されているのですから・・・。

鈴木初段とは育成会の時に一緒でした。

といっても入会時期は違うので、挨拶や、少しお話したくらいだったでしょうか。

お互い女流棋士になってからお互いの部屋に泊まりに行ったりして

いろんな話しで盛り上がって、鈴木初段といるときは、こっちも元気になれて、

いつもすごく楽しいんです☆
でも、今回は対局の対戦相手。気持ちを切り替えないといけません。

戦型は矢倉になるだろうとは思っていました。ただ振り駒で、攻める方か受ける方かが決まるので、振り駒から勝負が始まっていた気がします。残念ながら後手に決まり、いよいよ始まりました。

予定通りの進行ではあったのですが、序盤が軽率に組みすぎました。

 

▲9八香(第1図)には驚きました。

普通の手なのですが、てっきり攻めてくるとばかり勝手読みをしていて、このあたりから読みが浅かったなぁって反省しています。
△9二香は徹底的に受けるつもりで動かないつもりだったのですが・・・。

その後に△3三桂からの攻めが見えてしまい、ついつい動こうという気持ちになってしまいました。

これではもう方針がめちゃくちゃになっています。

これでは全然駄目です。

 

 

 

     

 

村田−鈴木戦の棋譜
特集ページに戻る