負けたら悔しい
感想戦になると、矢内さんは普段の矢
内さんだった。
いつも冷静で、私が言うのは失礼かもしれないが、可愛くて、それでいてかっこいい。そう、初めて盤を挟んだ女流名人は本当に強くてかっこよかった。
負けた。けど自分の力は出し切った、だから悔いはない。そう思うはずだった。
でも、実際はやっぱり悔しかった。
相手が女流名人であろうが、誰であろうが、やはり負けたら悔しかった。
この対局の4日後の2日に、大和証券杯ネット将棋・女流最強戦でも矢内さんと対戦した。同じ戦型で同じように進み、それも負けた。
今のままじゃ勝てないのかもしれないが、この先どうなるかは自分次第だとも思う。
以前、私の親友が言っていた「実際に戦うのは一人だけど、独りではない」。
これは正しいと思う。自分一人だけなら「頑張れる」とは言い切れないけれど、応援してくれる人がいる限り、頑張る事ができる。
そんな気がする。