▲1五香と指して形勢に自信を持っていたのですが……。
受けられているうちに、わけがわからなくなってきました。
わずかに良いはずなのですが、ひたひたと迫ってくる8筋のと金に焦りを感じます。
そうこうしているうちに、20分ほどあった持ち時間はあっという間に減っていきました。
最後の1歩を使って▲1五歩と打ちました。
これは逃げられると思っていたのですが、強く△7七と。
ついに相手の飛車道が通ってきました。
飛車を成られたら、ほぼ寄りです。
こちらは、なんとか詰めろで迫らなくてはいけません。
▲1三歩が打てればと思い、▲3四金。
△4六桂と指された時に、相手玉に詰みがあるはずだと思っていました。
しかし、それほど難しくない詰めのはずなのに、実戦だと見えなくなります。
▲1五桂が見えた時、本当にホッとしました。
▲4四銀(投了図)と打って、清水さんが投了。
玉を引いても▲3一金まで。何度も、それを確認して着手しました。
本局は対局できるだけでも嬉しかったのですが、
望外の結果を出すことができて幸運でした。
本局での一番の目標であった「自分らしい将棋を指すこと」。
それは積極的に指そうという意味だったのですが、
本局はその目標だけは達成できたかなと思っています。