第1期マイナビ女子オープン 本戦1回戦第4局
清水市代女流二冠vs中村真梨花女流初段

自戦記 中村真梨花


 ▲1五香と指して形勢に自信を持っていたのですが……。

受けられているうちに、わけがわからなくなってきました。

わずかに良いはずなのですが、ひたひたと迫ってくる8筋のと金に焦りを感じます。

そうこうしているうちに、20分ほどあった持ち時間はあっという間に減っていきました。

最後の1歩を使って▲1五歩と打ちました。

これは逃げられると思っていたのですが、強く△7七と。

ついに相手の飛車道が通ってきました。

飛車を成られたら、ほぼ寄りです。

こちらは、なんとか詰めろで迫らなくてはいけません。

▲1三歩が打てればと思い、▲3四金。

△4六桂と指された時に、相手玉に詰みがあるはずだと思っていました。

しかし、それほど難しくない詰めのはずなのに、実戦だと見えなくなります。

▲1五桂が見えた時、本当にホッとしました。

▲4四銀(投了図)と打って、清水さんが投了。

玉を引いても▲3一金まで。何度も、それを確認して着手しました。

 

本局は対局できるだけでも嬉しかったのですが、

望外の結果を出すことができて幸運でした。

本局での一番の目標であった「自分らしい将棋を指すこと」。

それは積極的に指そうという意味だったのですが、

本局はその目標だけは達成できたかなと思っています。

 

     

 

清水−中村戦の棋譜
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