囲碁の兵法　迷うことなく急所に手がいく基本戦略

紙価格：1,749円（税込）　電子価格：1,574円（税込

”基本戦略をシステム化しよう！ 「打つ手に困ったなー」という時、皆さんはどのように着手を選んでいるでしょうか？ここでより良い手を選べるか、大きな分かれ道となります。 強い人はこういう時、これまでの経験や棋譜並べ等から学んだ知識を元に、「ここらへんがよさそうだ」という感じで候補を絞っていきます。実は囲碁AI「アルファ碁」もこの「ここらへんがよさそうだ」という力を鍛えることで強くなりました。本書は次の一手問題形式で、この力を身につけられるようになっています。……

第13 問　シノギは狙いを持ちながら

黒　Ｓ・Ｙ君
白　Ｏ・Ｔさん
白番

海外組の悩みにビザの問題があります。日本棋院の院生になれば、文化ビザで日本での勉強が可能ですが、院生を卒業したら日本には住めません。そのような事情もあり、海外から勉強に来る子たちは、必死にプロになろうと努力しています。歴代タイトル保持者は外国人が多いです。負けたら遠い故郷に戻るしかない。常に「背水の陣」の気持ちで戦っているのです。

Ｃ　正解　厳しい狙い

　白１は黒２の切りを誘い、白３辺りのシチョウアタリを見る狙いです。白５までの進行は、ａとｂが見合いで黒が困っています。

参考図１　簡単に治まる

黒２と中央を守れば、白３、５で簡単に治まります。形の急所、石運びはよく考えましょう。
サバキは良い形を覚えることで、上達します。

Ａ　重い形

白１は重く、攻撃対象にされてしまいます。
周りに敵が多い時には、和平を求めるか、早めに逃げるかです。

Ｂ　アタリが痛い

白１は弾力のある打ち方ですが、黒の勢力の谷が深く、治まるまで苦労すると思います。