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特別インタビュー! 豆腐さんが著書を語る!

4月刊『指導のプロが教える 初段になるための囲碁上達法』の著者、足立泰彦アマにインタビューをさせていただきました。

こんにちは。「キングダムの映画を見に行こう」という誘いを、いろいろな人に断られ続けている編集部の山本です。なんでや。

今回は発売したばかりの『指導のプロが教える 初段になるための囲碁上達法』の好評を受けて、著者の足立泰彦アマ(以下、豆腐さん)に特別インタビューをさせていただきました!
ちなみに、内容紹介の記事はこちらを。



―本日はよろしくお願いします。

「よろしくお願いします」

―まず、はじめて書籍執筆をしてみていかがでしたか? 苦労話などありましたら教えてください。

「一冊の本を仕上げる事って、思っていたよりもずっと大変だなと思いました。自分が級位者だったら読んでワクワクするか、難しくないかという自問自答の日々でした。一つの事をどこまで掘り下げるのか、というのも中々難しかったですね」


―なるほど。編集として気になっているところですが、もし、続編を書くとしたらどんなテーマで書きたいですか?

「今回の本の中にあるテーマそれぞれ一つだけで、一冊の本を書く事ができるものばかりで、難しい質問ですね(笑)。今回の本は最低限の知識を広く浅く書いたので、今度はそれをカバーする問題集など作れたらいいかなと思います。とはいえ、まだまだお伝えしたいことは山ほどあるんですけどね(笑)」


―!! 皆さん、聞きましたか? もしかしたら続編をお願いできます???
 ・・・一旦置いといて、確かに知識を補完する問題集はためになりそうです。本書でも、3章の問題を解くことによって、2章までの内容がスッと頭に入ってきました。

―さて、せっかくなので、豆腐さん自身のお話も聞かせてください。
豆腐さんは伸び悩んだことはありますか? また、どうやって抜け出しましたか?

「私、子供の頃は石を殺すのが好きで、殺し屋とか化学兵器(?)とか色々言われていたんですけど、そのせいで石を殺すことでしか勝てない碁でした。あまり勝率が良くなく五段くらいの頃でぱったり伸び悩みました。もうね、抑えきれない殺石衝動が……(笑)」

―えっ! めっちゃ意外です(笑)。これまでやり取りをさせていただいて、丁寧でやさしい方という印象が強いんですが…

「囲碁じゃなかったら完全に危ない人でした。ほんと囲碁でよかった(笑)。そんな時に本因坊秀栄に出会いました。あの石を捨てて大局観で勝つ打ち方に感動し、ひたすら並べてその極意を習得し、殺石衝動から脱却しました」

―普段の感じと囲碁の棋風で、真逆の方はたくさんいますよね。私は、加藤正夫先生が好きでよく並べていました。加藤先生も「殺し屋」と呼ばれる激しい棋風ですが、お人柄はやさしい方だったと聞きます。

―それでは、現在の豆腐さんの碁のスタイルはどのような感じですか?

「大局観で相手をコントロールする感じが好きです。これも本因坊秀栄の影響が強いですね。今は殺すことよりも如何に死ぬか、から考えています。これも一歩間違えると危ない人ですが(笑)」

―気をつけてくださいね(笑)。でも、石を捨てるという発想が上達につながるというお話はよく聞きます。なかなか難しいのですが… 

―先にお話に出てきてしまいましたが、好きなプロ棋士は?

「藤沢秀行先生、武宮先生、でやっぱり本因坊秀栄です(笑)」

―囲碁指導で大変なことは何ですか?

「あまり大変と思ったことはないんですが、強いて言うならメンタルケアですね。こられる生徒さんのほとんどは、うわ手に無理筋でやられて自信をなくしているので、上達するためのメンタルに戻すケアですね。人によっては時間がかかります」

―理不尽な感じ、すごくわかります。私もケアをしてもらいたいです(笑)。
さて、プロ棋士という存在がいるわけですが、アマチュアの囲碁講師という存在もかなり貴重だと思います。
豆腐さんの考える、アマの囲碁講師の良いところはどのようなところだと思いますか?

「距離感が近いということですかね。やはり同じアマチュアですから。
宝酒造などの大会であれば、クラスは違えどお互い選手として出ることもありますよね。それとやはり上達するのに、生徒さんと同じような苦労を経験している人が多いので、そのへんはやっぱり共感できたり、親近感があるのがいいと思います」


―囲碁の指導をしてきた中で、嬉しかったエピソードはありますか?

「生徒さんが越えられなかった壁を超えられた時ですね。
いままで勝てなかった人に勝てました、大会で初段になれました、という報告を受けたときは一緒になって全力で喜びます(笑)」


―皆が気になっているであろう、いや私が聞きたい質問を。オススメの勉強法は?

「大体のことは本で書いているので、書いてなかった所を。
やはり対局相手との検討ですね。ただ検討するのではなくて、自分の打った手の理由を言語化して伝える練習がオススメです。あまり言語化できない所はあまり考えていないか、なんとなくで打っているからです。そういう所をなくしていく事が強くなる秘訣ですね」


―なるほど。自分の打った手を説明する、というのはすごく勉強になりそうです。いいお話が聞けました。
唐突ですが、囲碁以外の趣味はありますか?

「マジック・ザ・ギャザリングというカードゲームとか、あとは読書が好きです」

―えっ! デュエリストの方!? 自分も切札勝負くんの世代で、「スリヴァー!!!」とかやっていました(笑)。漫画同様にデュエルマスターズに移ってしまいましたが…
質問は次で最後です。今後の目標はありますか?

「もっと碁の言語化をできるようになり、よりわかりやすく人に囲碁をお伝えできるようになることが、いま一番の囲碁の目標です」

―実現したら、幸せになる方がたくさんいそうです。是非頑張ってください!
それでは、最後に本書を簡単に紹介してください。また、どのような方に読んでもらいたいですか?

「初段になるために必要最低限の棋理と、上達するための考え方をまとめ
ました。読んでいただきたいのは、やはり級位者の大人の方ですね。うわ手にいいようにやられてしまうという方、うわ手は正しいと思い込んでしまっている方に読んで欲しい。ただ、基礎ができているか不安な高段者の方が読んでも損をすることはないと思います。是非一度、書店でチラッとでも見ていただければと思います!」

―基礎ができていない高段者代表として言いたいのですが、めちゃくちゃオススメです! わかっているつもりのところがわかっていなかったり…
それでは、本日は貴重なお話をありがとうございました。

「ありがとうございました」



豆腐さん、ありがとうございました。長い間ブログを拝見させていただいて、まさか自分が書籍化に携わることができたなんて、いまでも信じられません。この仕事をやってて良かったな、と思った瞬間でした。

↓それではよろしくお願いいたします!
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