矢内理絵子女流名人インタビュー


マイナビ女子オープンは、
女流棋士みんなが待ち望んでいた夢の棋戦です

■ 今期はあまりに運がいいので、帰り道には気をつけています(笑)

----- 趣味は、映画とドライブとうかがいましたが。

映画館へ行くよりDVDで見ることが多いです。
勝負の前にはチャーリーズエンジェルとか“戦うもの”。
見終えたときに自分が強くなった気になれるんですよ。

ドライブも好きです。
四駆の大きめのクルマで、ナビはつけてなくて、
あえて知らない道を音楽を聴きながら勘だけをたよりに運転します。
たまに、ここはどこだ!?と全然知らない場所にまででてしまうときもあります。

----- 生き方、考え方に影響を受けた人はいますか。

今の自分があるのは師匠が関根九段だったからです。
将棋を覚えて1年くらいの真っ白な状態から鍛えてもらいました。

当時の教室はおじさんばかりで、
たった一人の小学4年生の女の子が嫌にならないようにと、
師匠は毎回苺のショートケーキと牛乳を用意してくれていたんですよ。
気遣いをしてもらっていたのだなあと思い返したのは、
大きくなってからのことですけどね。




----- マイナビ女子オープンは、女流棋士にとってどんな棋戦ですか。

女流の新しいタイトル戦ができたのは15年ぶり。
マイナビ女子オープンは、女流棋士みんなが待ち望んでいた夢の棋戦です。
若手たちが、次はわたしが新しいスターになるぞ!
とモチベーションがあがっているのを感じます。


----- 矢内さんにはタイトルホルダーとしてのプライドもおありでしょう。

本戦トーナメントは、 若手の初段に次から次へとぶつかってこられる組み合わせでした。
なかでも中村さんとの勝負が厳しく、もう駄目かと思う局面がありましたが、
あそこで勝てたことで波に乗れたと思います。

勝負はいつも紙一重です。
17勝3敗、勝率8割5分(2008年2月28日時点での成績)と、今期は相当運がいいなと思うので、帰り道には気をつけるようにしていました(笑)。


----- 五番勝負開幕戦の会場は、由緒ある陣屋になりましたね。

将棋界の歴史の中でも、 数々の名勝負や逸話のある素晴らしい場所で
タイトル戦を戦えるとのことで緊張します。

新たな歴史をつづる、初代チャンピオンのための五番勝負なので、
力を出し切っていい将棋を指します。

矢内インタビュー  
甲斐インタビュー  

第1局は4月3日に「陣屋」で

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