こんにちは。先日黒部ダムに行ってきた編集部山本です。
本日発売の新刊!
山田晋次六段著「読まなくても急所がわかる! 死活徹底ガイド」の紹介をしたいと思います!
本書は一言で言えば、
死活の攻略本でしょうか。
「初手」を効率よく見つけるための形の急所や、実戦で使える「読み」の技術を紹介・解説しています。
実戦で死活が出現したとします。詰碁で解いたことのある形なら悩むことはないのですが、なかなかそうもいきません。
しかし、形の急所や「こういう風に読んでいく」という方針を知っていれば、読む量が少なくても正解を導くことができるのです。
布石などでは、打ち方の基本的な考え方を解説している本はたくさんありますが、死活というテーマですと、あまりなかったのではないでしょうか?
本書では、そのような
「死活のコツ」を20個収録しています。
それでは早速、いくつか紹介しましょう。
・ニの一は死活の急所
隅の死活は「二の一」が急所であることが多い、という格言です。これは結構有名なので、知っている方も多いのではないでしょうか?
問題を例に見ていきましょう。
①黒先生き
②「一合マス」と呼ばれる隅の形の基本形です。
①解答
黒1の二の一が正解となります。Aのほうの二の一は、本題は間違いです。
「二の一」に急所が多いことを知っていると、黒1か黒Aから考え始めることができるので、その他の
b~dの手は読む必要がなくなるというわけです。
②正解
一合マスの基本形も、黒1の二の一が正解です。(黒7でも可)
一合マスは変化が複雑なので、全てを覚えるのはハードルが高いのですが、「基本形は二の一にツケればコウ」という知識は覚えておいて損がないでしょう。
三三四五五八六十二(さんさんしご、ごはちろくじゅうに)
これは、攻め合いで使える格言で、○目ナカデの手数を表しています。
三目ナカデはわかりやすいでしょう。図のように3手で取れます。
五目ナカデです。黒7と詰めたときに白8と取る必要があるので、ここまで黒4手と計算します。
黒13のときに白14と取る必要があるので、2手。ここまで計5手の計算です。
こうなると、三目ナカデの形なので3手の計算。合計8手となります。
理屈とちょっとした注意点の説明は本書に任せるとして、とにかく
「五目ナカデを取るまでには8手必要」という知識を覚えることが重要です。
それを踏まえて、以下の問題を考えてみてください。
黒先で攻め合いはどうなっているでしょうか?
黒1と打てば五目ナカデの形です。白2と打った場面を想定して、考えてみましょう。
白の手数は6手です。黒は五目ナカデの形に、すでに白が打っている形なので7手(8手ー1手)。次は黒番なので、攻め合いは黒の2手勝ちとなります。
なんと、たったの2手の読みだけで攻め合いの勝敗が分かってしまいました!
補足ですが、、、
白2に打たれると、白4に黒5とツガなければならず、黒は四目ナカデの形になってしまいます。この形は、白の手数は4手。黒は四目ナカデの形に白が1手打っているので、4手(5手ー1手)。次は白番なので、白の1手勝ちとなります。
それでは、最後に挑戦問題。黒先で攻め合いはどうなっているでしょうか?
「四目ナカデは5手、六目ナカデは12手かかる」という知識を使って解いてみましょう。なお、まともに読むと正解がわかるまで
35手必要です(笑)。
解答は本書をご覧ください!
マイナビブックス
Amazon