こんにちは。最近プロデューサー活動を始めた、編集部山本です。
今日は8月28日発売の新刊。
白石勇一六段著「やさしく語る 布石の原則」
白石先生といえば、ほぼ毎日更新されているブログ。内容の濃さと解説の分かりやすさに定評があり、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか?
昨年11月刊「やさしく語る 碁の本質」も大変好評で、全国の囲碁ファンを代表して
「ぜひ続編を!!」と打診したところ、快く引き受けていただきました。白石先生、ありがとうございました。
今回のテーマは「布石」。布石では何を目指して打てばいいのか、ということがやさしく語られています。
さてここで、私がアマチュア代表として、布石に関する疑問を心から叫んでみます。
「地を囲ってはいけない? 厚みを囲ってはいけない? じゃあ何をやればいいの?」
「最後に地が多いほうが勝ち? なら、最初から地を取ったほうが効率的なのでは?」
「模様の接点? 広げすぎると、相手に簡単に荒らされてしまうのですが。。。」
「ヤキモチ? 焼いたっていいじゃない。人間だもの」
有段者を自称する今となっても、以上のような疑問でいっぱいです。で、分からなくなったときは勘で打っているのですが、本当にそれでいいのでしょうか? 白石先生!
そんな長年の疑問の答えが、本書に書いてありました。切実に、あと10年くらい前に出して欲しかった。。。
白石先生の答えは明快。
「勢力圏を意識しなさい。とにかく勢力圏を広げなさい。」
・・・!?!?!??!!!??? 勢力圏とは・・・?
本書では、まず
「勢力圏」という言葉を覚えることからスタートします。
以下の図をご覧ください。
黒1、白2、黒3という何気ない布石進行ですが、これはどのようなやり取りが行われているのでしょうか?
ちなみに私は「黒1、とりあえずカカった。白2、カカられたから受けた。黒3、広げた。なんとなく模様になった」 くらいにしか考えなかったのですが、、、
ここで登場するのが、「勢力圏」という考え方です。
勢力圏とは、自分の石が周囲に影響を及ぼす範囲と定義されています。
○印が黒の勢力圏で、×印が白の勢力圏です。
前図の黒1、3は
「上辺に黒の勢力圏を拡大した手」。白2は「左辺を勢力圏にした手」というわけです。
これをマスターすると、
「これは自分の勢力圏の中で地を囲っているから、悪い手だな」とか
「自分の勢力圏を広げる手が残っているのに、相手の勢力圏に入る手だからヤキモチだな」とか
「辺に勢力圏を広げる手はないから、次は中央を目指そうかな」というように、布石で次に自分が打つべき手が見えてくるというわけです。
本ブログでは触りしか紹介していないので、詳しい考え方はぜひ本書をご覧ください。
さらには考え方だけではなく、勢力圏争いに勝つ方法や相手の勢力圏に入る方法も解説されているので、布石の悩みはこの一冊で全て解説できると言っても過言ではありません。
ぜひぜひ、ワンランク上の布石ライフを!
よろしくお願いいたします。
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