2012.07.09
今週7月15日日曜日に木星食があります。木星は地球よりも外側を回っている外惑星なので、6月の金星の日面通過のような天文現象は起きません。しかし、月の裏側を通過することができます。ただし、通過開始時間(潜入時間)は、東京で13時4分54秒からなので完全に昼間です。肉眼では月ですら確認しづらい状況で木星を確認することはほぼ不可能でしょう。
可能性があるとすれば望遠鏡を使用して観察することですが、いくら木星がマイナス2.1等星という明るさであってもさすがに昼間は厳しいでしょう。望遠鏡の視野に入れることすら相当困難だと思われます。13時56分54秒には再び月の裏側から出現するということですが、日曜日ということもあり、望遠鏡をお持ちの方はぜひ観察に挑戦してみてはいかがでしょうか?
赤道儀をお使いの方は前日から極軸をセットアップしておけば視野に入れるのはかなり楽になります。自動導入式経緯台の方は太陽と月を利用してアライメントを調整できればそこそこ追尾して行くことができると思いますが、太陽をアライメントの基準星として利用すること自体が危険を伴うハードルが高い作業になるので注意しましょう。サウザンド・オークス・オプティカル社の金属メッキガラスフィルタのようなフィルタをお持ちであれば、望遠鏡で直接覗くことができるので太陽をアライメントの基準星として使用することは可能です。金環日食や金星の日面通過で購入された方は、今回も活用することができます。
「はやぶさ2」打ち上げをもっと楽しむために 日の丸ロケット進化論 分解できる「イプシロン」超精密ペーパークラフト付き
大塚実、大貫剛 著/マイナビ出版出版 刊
日本の宇宙開発史に刻まれた名ロケットを徹底解説!
価格:1,436円
完全図解 人工衛星のしくみ事典 「はやぶさ2」「ひまわり」「だいち」etc..の仕事がわかる!
大塚実、大貫剛、秋山文野 著/マイナビ出版出版 刊
私たちの暮らしを宇宙から支える人工衛星のすべてをやさしく解説!
価格:1,436円
著者プロフィール

- マイナビ出版 天体観測&撮影編集部(出版社)
- 天文イベントや天体観測・撮影、宇宙関連グッズに関する情報を紹介していきます。