2012.06.06
先ほど、金星の太陽面通過(日面通過)が終わりました。お天気は日本の左側がほぼ晴れで右側が曇りもしくは雨という結果となりました。金星の見かけの大きさは太陽のホクロのようなサイズなので、日食メガネ(グラス)を通して肉眼で見た場合には確認できるかどうか微妙な大きさでしたから、最初から諦めていた方も多かったのではないでしょうか。しかし、テレビでは通過の様子を頻繁に放映していたので、惑星が太陽の周りを回っている様子を見ることができました。日食以外にこれだけ長時間に渡って天文現象を放映するのは実に珍しいと言えます。それだけ希少な現象でした。
残念ながら、望遠鏡を設置していた場所は雲っているだけでなく雨まで降っていてまったく観測することができませんでした。しかし、千葉で待機していたチームが後半を少し撮影することができましたのでその写真を掲載します。曇っていたため、ND400フィルタのみで撮影できました。
さて、5月後半から、金環日食、部分月食、金星の太陽面通過と、見応えのある天文現象が3つ続きました。あまり天文に興味がなかった方でも宇宙の面白さを堪能していただけたのではないでしょうか。2012年の後半にもさまざまな天文現象があります。例えば流星群は目白押しです。8月12日に極大になるペルセウス座流星群は、今年は月の影響が少ないため観測しやすい環境です。また、10月8日には2011年に突然多数の流れ星が出現した「りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)」が極大になります。さらに10月21日に「オリオン座流星群」、11月17日に「しし座流星群」、12月14日に「ふたご座流星群」と続きますので楽しみは尽きません。
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著者プロフィール
- マイナビ出版 天体観測&撮影編集部(出版社)
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