第7回 年齢とともに、「似合う」が変わるデニム|くらしの本棚

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第7回 年齢とともに、「似合う」が変わるデニム

私のおしゃれの勉強法は、街を歩くおしゃれな人を見つけることです。若い方や年上の方で、取り入れたいなと思うおしゃれをみつけるとうれしくなります。この連載では、私が街でみつけた「おしゃれ」を紹介したいと思います。

小学生の頃から、普段着として愛用しているデニム。
かれこれ数十年の長いお付き合いになります。

とはいっても、子どもの頃は「Gパン」とか「ジーンズ」と呼び、伸びない硬くて分厚いゴワゴワした生地で、履くのが嫌だった記憶があります。

私のおしゃれデニムデビューは17歳(あー、もう38年前……)。
自分で買ったはじめてのデニムは「リーバイス501」。アメ村のデプトで。アクリル絵の具でペイントし、穴を開け、オリジナルデニムに! デニムにシャツをインして、オジサンっぽい革のベルトを見せる!(今見たらダサいよね……)。時代はバンドブーム! バイト代をつぎ込んで買ったDr.マーチン。ブランドは「MILK」とか「OZON COMMUNITY」が好きだったなー♡ なつかC!

でも高校生の頃、古着のリーバイス501が大流行し、私のデニム愛も一緒に開花。
ロールアップしてボーダーの靴下をチョイ見せしたり、アクリル絵具で大胆にペイントしたり、ときにはブリーチしたり!

セブンティーンの私は、デニムだからできる「自由なおしゃれ」に目覚めたのでした。

時代を感じちゃった40代デニムコーデ
OKスタイル→すっきり見えるデーパードシルエットのデニム。肩が落ちたドロップショルダーのビッグブラウスは華奢に見える効果があるのでおすすめ! ロールアップして足首を見せて、足長を演出します。
NGスタイル→ぽっちゃりアラフォーのブーツカットデニムは、逆に足が短く見えるかも……。おしゃれポイントの「肩かけカーデ」がバブル時代のアイコンにしか見えません。頭にのせたサングラスが、「エラそう」に見えちゃう~。

デニムは永遠のおしゃれアイテムだからこそ、気をつけないといけないことがあります。

それは、昔流行ったままのスタイルでデニムを履くこと。
デニムは毎年進化し続けているので、昔のものを履くのはNG。履くとどうしても、おばさんっぽくなってしまうのです。

つい最近も町でブーツカットのデニムを履いた同世代の女性を見ました。
私も20年前は履いていたな~と、なんだかしみじみしてしまいました。

デニムのなかには、驚くほど高い金額のものもあります。
けれど私のポリシーは「時代に合っている新しいものを履くこと」。
だから、高いものは買いません!(買えないとも言う……。)

その点で「ユニクロ」は優秀!

安いデニムにありがちな、悪目立ちするような無駄なデザインは一切なし。
シンプルながら流行の形をきちんと追っていて、バリエーションも多い。
だから試着を何度もして、自分に合うものを探しています。

デニムを着ると、フレッシュな「気」をまとうようで元気が出ます!
Gジャン→ゆったりしたリラックスワンピースに、コンパクトなGジャンを合わせて。Gジャンは死語!? デニムジャケットというのかな?
オーバーオール→子どもっぽくなりがちなオーバーオールも、ロングカーデ&ヒール靴を合わせて大人っぽく!
70’sフォーク歌手にならないよう、タテ長シルエットで! 遊び心のあるオシャレはわくわくします。

45歳になって、お腹周りとお尻のお肉の垂れっぷりが気になり、デニムはパンツだけではないことを最近実感しています。
だからジャケット、コート、ワンピース。そういうアイテムで取り入れる挑戦するのもいいなと思っています。

「デニム」という素材を身にまとうだけで、颯爽とした風が吹き抜け、カッコイイ自分になれる気がします。

プロフィール

堀川 波(著者)
1971年大阪生まれ。大阪芸術大学卒業。おもちゃメーカー開発部勤務を経て、絵本作家・イラストレーターに。著書に『女おとな旅ノート』(幻冬舎文庫)、『40歳からの「似合う」が見つかる 大人の着こなしレッスン』(PHP研究所)、『大人のおしゃれの新しい買い方』(KADOKAWA)、『暮らしのおくりもの』(KKベストセラーズ)など多数。http://instagram.com/horikawa._.nami