くらしの本棚

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第6回 東京世田谷の「S/S/A/W」

この度、フリーライターの私が、取材の合間に寄り道したり、誰かに連れて行ってもらったり……。
そんなお店をご紹介する連載を始めることになりました。
とは言っても、私は元来マメな性格ではないので、話題の店にすぐ足を運んで……というショップ紹介ではありません。
日本のあちこちに、わあ、なんて素敵な場所だろう……と心を震わすお店がある。そこには、必ず素敵な人がいる。そんな出会いを、ご紹介できたらいいなあと思っています。

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S/S/A/Wは、料理家たかはしよしこさんのフードアトリエです。
よしこちゃんとは、「暮らしのおへそ」で樋口可南子さんの撮影をしたときに、 スタジオにケータリングでお昼ご飯を届けてもらったときに初めて出会いました。

その後、取材をさせてもらったり、一緒にご飯を食べたり……。
いつ会っても、よしこちゃんの笑顔とキラキラした目に元気をもらっています。

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そんなよしこちゃんが、このアトリエで月に数回オープンするのが「エジプト塩食堂」。
エジプト塩とは、知る人ぞ知る魔法の調味料。
数種類のスパイスとナッツ類、天然塩を絶妙な配合で組み合わせ、ひとふりするだけで、いつもの料理がとびっきりの一皿に変身します。

初めてこの食堂を訪ねた日、お店のオープン前から、ずらりと行列ができているのに驚きました!
今では、整理券を出すほどの人気っぷり。
それもそのはず。
野菜たっぷりで、エジプト塩を使ったあっと驚く食材、味の組み合わせのランチプレートのおいしいこと、目に美しいことといったら!

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もともと、この食堂は、よしこちゃんが妊娠をしたとき、アトリエをどう運営していこうか、とスタッフと相談し、よしこちゃんが産休の間、スタッフたちが「私たちが頑張ります!」と言ってくれたことでランチ営業を始めたそうです。
「それまでは、予約制のディナー営業のみで、お料理はすべて私が手がけていました。
私のレシピは使うものの、作るのはスタッフで。そんな形が最初は不安だったのですが、本当にみんなが頑張ってくれて……。
今では、全国のエジプト塩ファンの方が、地方からわざわざ来てくださるんです。今、スタッフとして働いてくれている真奈ちゃんは、以前毎月新幹線で滋賀県から通ってくれた女の子なんです」
とよしこちゃん。
長女季乃ちゃんを出産し、1年間の産休ののち、今では、よしこちゃんも厨房にたち、みんなでわいわい料理を作っています。

ランチで使われる野菜は、ほとんどが、よしこちゃんが全国の信頼する農家さんから 届けてもらったもの。つまり、すべて「顔が見える」素材ばかりです。
「この野菜はね~」
「これを使っている○○さんはね~」
食材の話をしてくれるよしこちゃんの嬉しそうなこと!
そう!この「エジプト塩食堂」のいいところは、一皿の上で、よしこちゃんの知り合いの皆さんたちと出会った気分になれることなのです。

切り干し大根の卵焼き
ネーブルと野菜の和え物
など、「へ~、これとあれを組み合わせるんだ~」
と料理のヒントをもらうことも度々!

季節の果物を使ったスイーツや酵素ドリンクなどの飲み物も楽しみです。

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店内では、もちろんなかなか手に入らない「エジプト塩」や「富山コンカリー」などのオリジナル調味料を買うこともできます。

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一度行くと、きっとまた来たくなる。そして、ひと皿をいただくと、なんだか心も体も元気になった気がする。
それが、よしこちゃんの「エジプト塩食堂」です。

S/S/A/W
東京都品川区荏原5-15-15 1F
☎03-3782-5100
営11:30~15:00
不定休(必ずHPで日程の確認を。売り切れ次第終了/予約不可)
http://s-s-a-w.com

【201704旅行・東京】

プロフィール

一田憲子(著者)
1964年生まれ。編集者・ライター。OLを経て編集プロダクションへ転職後、フリーライターとして女性誌、単行本の執筆などで活躍。企画から編集を手がける暮らしの情報誌『暮らしのおへそ』『大人になったら着たい服』(ともに主婦と生活社)は、独自の切り口と温かみのあるインタビューで多くのファンと獲得。全国を飛び回り、著名人から一般人まで、これまでに数多くの女性の取材を行っている。著書に『「私らしく」働くこと』、『ラクする台所』(ともにマイナビ出版)などがある。