ビール品評会の審査員登場!
コロナ禍も ビールは続くよ どこまでも。
2020.10.08
毎年秋に開催している日本ビール検定。今年は新型コロナウィルスの影響で開催中止になりましたが、ビールへの思いは発信しつづけます。ビール検定の合格をきっかけに、人生を楽しんでいらっしゃる方をご紹介している当コーナー。ビールの出会いが、人生を変えた瞬間! ぜひ、お楽しみください。
<木下香魚子さん>
プロフィール
・出身地 →福岡県
・現在の職業 →ライター
・趣味 →東京スカパラダイスオーケストラの大ファンにつき、音楽鑑賞
・自分PR →毎日、ビールのことを考えて過ごすライターです。日本ビアジャーナリストアカデミー(10期)の卒業生で、日本地ビール協会認定のビアジャッジの資格も持っています。
休日には全国のブルワリーを訪れたり、ビールイベントに参加したり、ボランティアをしたりしています。最近ハマっていることは、参加したイベントのパンフレットや飲んだビールのラベルと王冠を整理すること。夢中になりすぎて、あっという間に夜になってしまいます。
悩んでいることは、お取り寄せしたビールの置き場、増え続けるグラス、飲んだ後に手放せない空き缶が溜まっていくこと。まずはビール用の冷蔵庫が欲しいです。
編集部:コロナ禍において、リモート取材に応じていただいた木下さん。当コーナーでは、初めてのビールライターさんが登場です。ご出身が福岡なんですね。
木下さん:はい、生まれも福岡、最初の赴任地も福岡。芯から焼酎文化で育ちました。福岡の会社員時代でも、ビールは最初の一杯で喉を潤す程度で、あとは焼酎にシフト。私自身も焼酎に目が行っていた、ある時、ビールに突然目覚めました。そして、ただいま、ライター業をしています。
編集部:ビールに突然目覚めた、きっかけは?
木下さん:スプリングバレーブルワリー(以下、SVB)です。SVBブランドが正式に発売される前に、プロトタイプが発売され、友人から2種類届けられました。飲んだ瞬間、「なんだ!?これは!?」と衝撃が走り、いつものビールとは違う味わいにショックを受けたほどです。それからは、何が違うのか? ビールの種類は金と黒以外あるのか?と 自問自答を重ねる日々。ビールの本を読んだり、ネットの情報を集めたりしているうちに、すっかりビールの世界にはまってしまいました。その後、ご縁があり、ビールのライター業を行うことになりました。ビールに目覚めたのは、30歳過ぎてからです。
編集部:プロフィールを読むと、輝かしい経歴。猛スピードでビールのプロへと到達しましたね?
木下さん:日本ビアジャーナリストアカデミー10期生(2017年)を卒業。日本ビール検定は2級に合格していて、現在、1級チャレンジ中です。昨年受検時は、あと1点で1級を逃してしまいました。
そのほかにも、日本地ビール協会認定「シニア・ビアジャッジ」を2018年8月に取得し、そのつながりで、インターナショナル・ビアカップ(以下、IBC)の審査員を経験(2018年、2019年)させていただきました。
編集部:IBCの審査員は、貴重な経験では?
木下さん:2018年は横浜での審査会、2019年は初めて長野県松本市で審査会が開催されました。開催会によりますが、2~3日間、真剣にビールに向き合います。審査員は約100人。そのうち約30人が日本の方たちです。
編集部:実際、審査員を経験された感想は?
木下さん:英語が飛び交う恐怖もありましたが、なんとか乗り越えました(笑)
一番感激したのは「日本で飲んだことがないビアスタイルが、世界には沢山ある」と実感したことです。勉強はしていたものの、実際触れて、飲んで、体験すると味わいの違いが鮮明でした。
海外審査員はブルワーさんが多いので、審査視点も大変勉強になりました。
編集部:木下さんの周りには、新しい出会いがたくさんありそうですね。
木下さん: ビアフェスに一人で行っても、必ず知り合いがいますよ。ビール好きの仲間達を一言で表現すると「楽しく真面目」な方ばかり。楽しく真面目に、情報交換をしています。
編集部:このコロナ禍でお仲間に会えないと思いますが、どのように過ごされていたのでしょうか。
木下さん: まずは、取り寄せクラフトビールが多くなりました。ブルワリーさんも緊急事態宣言中には大変なご苦労をしているのに、送料無料キャンペーンがあったりして、頭が下がる思いです。全国のビアバーさんが消費できない分、自宅で貢献できることに努めました。
また、ご多聞にもれず、オンライン飲み会にもチャレンジしました。CLUB SVBのフェイスブックグループでも積極的に開催してくださる方がいて、毎回大賑わいです。
懐かしい学生時代の友達にも会えたのが嬉しかったです。久々にあうオンライン上で楽しめるように、「おいしいから」とお気に入りのビールをプレゼントもしました。遠く離れていても、同じビールを飲みながら、共通な話題があると、心は繋がります。
編集部:「お気に入りのビールを送ってあげる」とは、お友達に喜ばれたでしょう。コミュニケーションツールとしての、ビールの使命ですね。
木下さん: でも、私は、一人でゆっくり飲む派です。というか、どちらかというと、一人飲みのほうが好きなんです。暗めの店内、静かな席、店員さんからも話しかけられず…。実は、これが最もお気に入りの飲み方ですね。
編集部:一人飲みって、憧れです!どんな時間を過ごすのでしょうか。
木下さん:読書は定番ですが、テイスティングの感想を書き込んだり、スマホで検索しながら知識を補強したり、それによって、味わいがさらに広がってメモが増えていったり。あ! それと、お店のメニューを上から下までじっくり拝見するのも重要です。「今日は何杯飲むか」「順番はどうするか」「つまみとのマリアージュは?」など、沸々と考えていると、あっという間に時間が過ぎていきます。
編集部:ビールの飲み方をいろいろ知ってらっしゃいますね。最後になりますが、読者のみなさんに、コロナ騒動が明けた後のおススメするイベントを教えてください。
木下さん:一つは、日本地ビール協会が主催している「ビアフェス」です。入場時に渡される専用のベストアロマグラスで1回50mlずつ、何度でも試飲が可能です。開催地も東京のほか、各地方都市で行っていますので、地域や会場によって出店が違うのも魅力です。とにかく、あの自由な雰囲気が大好きです。
もう一つは、ヤッホーブルーイングの「超宴」。(下写真:超宴 in 軽井沢。友人と記念撮影したもの)初めて参加して、あまりに楽しかったので、翌年はボランティアで参加したほどです。参加者全員が笑顔に溢れています。12時~20時まで一日中ビールを楽しめます。圧巻なのは、乾杯です。全員一斉に「よなよなエール」の缶ビールを開ける“プシュー”という音が響き渡る会場で、テンションMAXになりますよ。
編集部:来年のビアフェスが開催されていますように。楽しみ方がまた一つ、増えました! 本日はご登場をありがとうございます。