2012.06.15
熱中症は病気の一つですが、高温多湿の環境にいることによって起きる身体の適応障害の状態の総称です。インフルエンザのようなウィルスによる感染症ではありません。そのため、感染症のように人から人へ移るものではなく、ほぼ確実に予防することができます。つまり、熱中症は注意すれば発症しない病気なのです。
ところが、毎年多くの方が熱中症によって搬送され、中には死亡される方もいます。2011年で3万9489人、2010年5万3843人も搬送されているのはなぜでしょうか?
炎天下に長時間いると熱射病(日射病)になりやすいのはすぐ思いつきますが、その他にも以下のような原因が考えられます。
◯熱中症に対する知識が乏しく勘違いが多い
◯日々快適な環境で暮らしていると気温の変化に体が追いつかない
◯年齢、性別、体質、体調、体形により熱中症になりやすい人がいる
◯気温の感じ方は個人差が大きいために対策が遅れてしまう
◯職場や学校など自分の意志では対策が取りにくい場合がある
◯節電を意識するあまりにエアコンや扇風機の使用を控えてしまう
詳細は、先日発売しました「携帯型熱中指標計「見守りっち」付き熱中症対策ガイド」で清益功浩先生が詳しく解説していますが、とても大切なことなので、旬モノ編集部のブログでも熱中症についていろいろとお伝えしたいと思います。
まず、大切なことは、熱中症の予防に対して正しい知識を持つことです。多くの方が、間違った知識によって判断して行動し、その結果熱中症になってしまうケースが多いように感じます。
必要な知識はほんの少しで、それほど難しいことではありません。ところが、未然に防ぐことができる病気なのにかかってしまい、最悪の場合に命を落としてしまうのは本当に残念です。今年こそ、熱中症「ゼロ」の夏を目指して皆でがんばりましょう。
熱中症を予防するには次の3つが大切だと編集部では考えています。つまり、環境と状況を的確に判断することです。これができればほぼ間違いなく防ぐことができるはずです。では、夏に向けて解説していきましょう。
「自分の感覚を信じずに数値に基づいて判断する」
「自分の居る場所の気温と湿度を測って判断する」
「子どもと高齢者は周囲が注意を払って判断する」
著者プロフィール
- マイナビ出版 旬モノ編集部(出版社)
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