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アマの知らない とっておきの裏定石~アルファ碁に挑戦予定のある方へ(大嘘)~

みなさま、こんばんは。囲碁編集部の山本です。

今回は、6月15日(水)発売の『アマの知らない とっておきの裏定石』の書籍紹介をしたいと思います。


定石は「互角に分かれるもの」というのが囲碁界では常識のようによく言われていることですが、本当にそうでしょうか?私はよく定石でハメられていましたよ。性格の悪い碁仲間に(笑)。

定石を知り尽くしているプロ棋士の間では、「定石は互角に分かれる」と言ってもいいかもしれませんが、我々アマチュアにとっては必ずしもそうではありません。
定石は、序盤から碁敵に差をつけることができる「美味しい」分野なのです。

とは言っても、ハメ手は敬遠される方も多いでしょう。セコイ感じもしますし、何より相手に正しく受けられると逆に不利になってしまいます。
そこで本書で紹介するものは、アマチュアにはあまり知られていない、基本定石のマイナーな変化で、相手に正しく受けられても互角の分かれに持っていけるものを集めています。

ここでは、特別に1型だけ紹介しましょう。


1のツケ。見たことがあるようで見たことがない手ですね。
小松先生の言葉を借りますと、「今日始めて碁石を握った方が打つような手に見えませんか、黒1は。誤植ではないかと思われる方もいるでしょう。しかし、これが中々の曲者なんです。うまくいけばすぐに優勢を築ける一着です。」
結構煽ってきますね...(笑) こんな独特の口調も本書の魅力の一つです。


何も考えなければ、白2のハネでしょう。しかし、実はすでに黒の術中にハマっているというから驚きです。


自然に進行すると黒7までとなりそうですが、1で普通に一間に受ける図よりも下辺の発展性が段違いです。さらに・・・


次に黒2のマガリが絶好となっています。下辺は40目の確定地と上にもう少しつきそうです。さらに右上のシマリも打ってあり、すでに黒の優勢と言えるでしょう。

では白はどうすれば良かったのでしょうか・・・?

それは是非本書をご覧ください。
ちなみに白に正しい応手を打たれても立派な互角の分かれになります。人によっては黒を持ちたいという人もいると思います。つまり、普通に黒1のツケは有力なのですね。




余談ですが・・・

この黒の一間の受け。巷では、もう打たない人も出てきています。アルファ碁がこの手の右上のノゾキを決めて、イ・セドル九段に快勝したからです。
今まで当たり前だと思われていた定石に疑問を持つ人が現れたのですね。あそこまで見事に勝たれたら自然な流れとも言えるでしょう。人間側も対抗するために進化しなければ、という意気込みが伝わってきます。

というわけで、序盤で碁敵に差をつけたい方、いつもとは一風変わった序盤戦を楽しみたい方、アルファ碁に挑戦する予定のある方などは是非本書を手にとってみてください!

それでは!